妊娠中の暇つぶし・子育ての息抜きに!実際に読んで面白かった、泣けた妊娠・出産に関する本まとめ【漫画・小説】

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Meow-Meow

2017年春に女の子を出産。誘発分娩から緊急帝王切開になり、11日間にもわたる壮絶な入院生活を経験。一人目から実家に頼らず、夫婦二人三脚で育児奮闘中。インターネットの情報が頼りだった私の経験をふまえて、同じような境遇の方に向けて情報を発信していきたいと思います。

ママテク(@mamateku)ライターのMeow-Meowです。

妊娠中は時間もあるので、毎日「何をしようかなあ」と迷っている方も多いと思います。

そんなとき、妊娠・出産・育児をテーマにした本を読んでみるのはいかがでしょうか。

筆者は妊娠中、『出産』『育児』というキーワードに敏感になり、それらをテーマにした漫画や小説・エッセイなどを読みあさりました。

出産後も、外に出る気力もないとき、育児に疲れてしまったとき、泣ける育児漫画などを読んで号泣してスッキリしていました。

そこで今回は笑える話、泣ける話、子育ての価値観をがらっと変える話…など、筆者が実際に読んでハマった妊娠・出産に関する本たちをご紹介したいと思います。

【笑える】『セブンティウイザン』タイム涼介(漫画)

新潮社WEBマンガサイト「くらげバンチ」にて連載
出版:新潮社

70歳、はじめての妊娠―――。
定年退職を迎えた江月朝一(65歳)が帰宅すると、妻・夕子(70歳)から妊娠を告げられる。医学的に類を見ない高齢出産に医者も興味津々。
育児雑誌を買ったり、パパママ教室に参加したりと老夫婦がおもしろおかしく、出産に向け協力する物語です。

ギャグのようですが、ひとつひとつの話はしっかり作り込まれていて、若い頃を振り返る場面や飼い犬とのエピソードはじんわりと感動してしまいます。

妻・夕子の意志の強さ、夫・朝一の妻を思いやる気持ち。「夫婦とはこうあるべきなんだなあ」と感じさせられます。

「まさか産むとか言わないよな?そんなことしたら死んでしまうんじゃないか」(夫・朝一)
「産まなくてもどのみち死ぬわよ」(妻・夕子)

など、夕子と朝一のかけ合いがとても面白いです。

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親しみのわいてくる絵で、ほんわかとします。妊娠中に旦那さんと読めば、絆が深まること間違いありません。

【ためになる】『コウノドリ』鈴ノ木ユウ(漫画)

雑誌:モーニングにて連載
出版:講談社

産婦人科には、幸せな妊婦さんだけでなく、未成年の妊娠問題、未受診妊婦、低体重児の出産…など、毎日さまざまな妊婦さんが搬送されてきます。

産科医・鴻鳥(こうのとり)サクラは、ジャズピアニストとしての裏の顔をもつ。
彼が働く総合病院を舞台に、妊娠と出産のドラマがリアルに描かれています。

ドラマ化もされた、人気コミックです。妊婦受け入れ拒否やマタニティブルー、産後うつなどの社会問題もテーマに取り上げられています。

死産した赤ちゃんを夫婦ふたりで沐浴させてあげる場面や、無脳症と診断された赤ちゃんなど、泣ける話が多いこの作品ですが、単に悲しい話ばかりというわけではなく、そのような苦難を夫婦で乗り越える絆や強い母の姿、病院スタッフの思いやりなど深堀りした内容になっています。

普段見ることのできない分娩室やNICU、出産や手術などの様子も本格的に描かれていますので、これから出産を迎える方には参考書としても読んでいただけるシリーズです。

ドラマ・コウノドリ1作目のときは、筆者はまだ結婚したばかりでしたが、好きな俳優さんが出演していたので観ていました。「医療ドラマ」の類として見ていましたが、2作目のドラマのときは子育て中。全然違った視点から観ることができました。

原作では、ドラマでは放送されなかった結末など、もう少し違った内容になっていますので、ドラマを観ていた方も観ていない方にもおすすめです。

【泣ける】『透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記』沖田×華(漫画)

出版:講談社

看護学校に通っている×華は、母のすすめで産婦人科医院の見習いとしてアルバイトをすることに。

中絶を希望する妊婦さんと出会い、それぞれの事情や悩みを知ります。
出産の現場に立ち会い、ときに無事に退院できなかった命もあると知ります。

母性が芽生える瞬間が、みずみずしく描かれています。

中絶された胎児に窓の外の世界を見せてあげ、こっそりお別れをしていた主人公。
添い寝中の死亡事故が虐待だと噂されたが、主人公は赤ちゃんが愛情に包まれながら死んでいったのだと思いたいと言う。

元看護師だったという作者ならではの、「生」と「死」の現場の的確な表現力がすごいです。
通常ならどうでもいいような、ちょっとした描写がとてもリアルなんです。

ただ残酷なストーリーだけではなく、「母性とは何か」を問うメッセージ性の強い物語です。赤ちゃんとは、幸せを連れてやってきてくれるんだなあと感じます。

1話目から衝撃的な内容で、遠慮のない表現もあるので、苦手な方は読まないほうがいいかもしれません。
筆者は2話まで読んで涙腺崩壊しました。涙が止まらず、先が読めませんでした。

【ためになる】『はだしの天使』さがわれん(体験・漫画)

出版:ぶんか社

脇坂友美は元気な男の子・ユウタを出産したが、1歳になっても名前を呼んでも振り向かない、自分たちの顔を見ようとしないことに不安を感じ受診。
ユウタは「精神遅滞を伴う小児自閉症」と診断されました。

わかり合えないパパ、地域の人のやさしさ、特殊保育園の先生たち…たくさんの人たちの中で成長していくユウタの物語。

ただでさえ育児中は孤独になりがち。
障害児の子育てともなると、迷惑をかけないようにと外出しなくなり、普通な子たちとも距離を置いているからママ友もできず…。

閉鎖的な環境で子育てをするとどうなってしまうのかがよく分かり、子どもは「みんなで」育てるものだということが描かれています。

前向きに、できるだけいろんな人々と関わり合いながら育てようとする友美に励まされます。

難しい障害児についての育て方や関わり方だけではなく、子どもはどう育てればいいのかを考えさせられる物語。
子育ては人それぞれなので主人公の育て方には賛否両論あると思いますが、きれいごとだけじゃない、パパとの隔たりや障害児を持つ親を客観的に見た視点など、見所がたくさんあります。

赤ちゃん~小学校入学までを描いた作品なので、同じくらいの小さな子を持つママさんに読んで欲しいと思います。

【泣ける】『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』來竹桃ジン(漫画)

雑誌:週刊少年サンデーにて連載
出版:小学館

児童福祉司・相川健太が、子ども達の笑顔を取り戻すために奮闘する物語。
東日本大震災における宮城県内の児童相談所をもとにされています。

虐待は、暴力だけではない。少しの愛情のズレが、子どもにとって一生消えない傷となることも。

お母さんもお父さんも子どものことが大好きなのに、うまく伝えられない、うまく接することができない…そんな日常が鮮明に描かれています。

特別コラムでは愛情行動や里親制度など、専門的なことが分かりやすい言葉で書かれています。

両親から受けた心の傷が、子どもにどういった影響をもたらすのかがよく分かります。
もしこんな思いをしている子どもが近くにいたら、どんな風に接したらいいかを知ることができるでしょう。

自身も子供のころに虐待を受けた経験のある主人公・健太の、「自身の経験から分かるカン」や「自分も同じ経験をしているからこそ分かる痛み」。

悲しい描写や切ないシーンもありますが、暗いばかりの話ではないので安心して読めると思います。
救い出したあとの「その後」もちゃんと描き、その子が成長するまでや里親のもとで幸せになるまでのストーリーです。

【泣ける・笑える・ためになる】『天使のいる場所 Dr.ぴよこの研修ノート』折原みと(漫画)

出版:講談社コミックスデザート

倉橋ヒノコ(通称ぴよこ)が医科大を卒業し、病院で2年間の卒後研修を受ける中で出会う患者さんや仲間たちとの物語。

最初はNICU(新生児救急)。
研修医・ぴよこはその過酷な現実に打ちのめされるが、懸命な小さな命と必死な母の姿が大切なことを教えてくれます。

シリーズは『NICU』『血液・腫瘍科』『PICU(小児集中治療室)』などと続き、どれも子ども達との心温まるエピソードが描かれています。

22週520gで産まれた赤ちゃん。1秒でも長くお母さんに抱かれていたくて、必死で生きようとする赤ちゃん…やさしく、あたたかくて、透き通るような話ばかりで涙があふれてきます。

新生児救命や小児科など、デリケートな子どもたちの命を、こんなにたくさんの人々がこうやって支えているんだなあと感激しました。

おっちょこちょいでヘタレな研修医・ぴよことまわりの人々との笑える話もあり、小児医療の専門知識も盛りだくさんで、妊婦さんや子育て中のママ、パパなどいろいろな立場の方に読んでいただきたいお話です。

【共感】『マタニティ・グレイ』石田衣良(小説)

出版:角川文庫

出版社で雑誌編集者として働く千花子は、カメラマンの夫とおしゃれなマンションで満足のいく日々を送っていました。

ある日、予定外の妊娠が発覚し、戸惑いながらも出産を決意。

しかし、切迫流産と診断され入院することに。会社のみんなにこれ以上迷惑はかけられない…。仕事に燃えるキャリアウーマンの心の揺れを描くマタニティ小説です。

「子どもなんていらない、邪魔なだけ」と思っていたキャリアウーマンに突然の妊娠。
お腹の突き出た妊婦や髪をふり乱した母親になんかなりたくないと思っていた主人公が、妊娠・入院・出産を経験して、母になっていく物語です。

不安や葛藤など、働く女性が共感できる部分がたくさんあります。

母親になるということは、今のおしゃれな生活や働き方をがらっと変えなければなりません。しかし、何もかもを犠牲にするわけではないということが分かります。

真に迫る出産シーンも読み応え抜群です。命をこの世に生み出すということは、どれだけ偉大なことなのでしょう。

【笑える】『子宮の中の人たち』EMI(エッセイ・漫画)

ネット配信で話題の漫画を書籍化
出版:株式会社KADOKAWA

リアルタイム妊娠まんが。

これまで子どもに一切興味がなかったEMIは、妊娠を知り衝撃を受ける。
パートナーとのケンカなどいろんな壁にぶち当たりながら、出産までをコミカルに描いた漫画です。

お腹のなかで起きていることを「中の人」と呼び、分かりやすく描かれています。

筆者は妊娠中にインターネットで配信されているのを読み、「これはおもしろい!」とすぐに書店で購入しました。
そして、夫にも読ませると「分かりやすい」と好評でした。

自分の妊娠経過と合わせて「次はこんな感じになるんだなー」と参考にしていました。

漫画なので読みやすく、活字ばかりの育児本はなかなか読んでくれないという旦那様にもおすすめですよ。

【笑える】『Baby,ココロのママに』奥山ぷく(漫画)

雑誌:COMICポラリス
出版:フレックスコミックス

ネガティブで引きこもりだが、心優しい大学生・路地静流(ろじ しずる)は、公園で見知らぬベイビーに出会う。

「ママ、ママ」「こっち来ないで!俺、キミのママじゃないですから!!」この子どもはなぜか俺に寄ってくる…!
静流とイケメンな親友、そして静流が恋する女の子。オトナとコドモが繰り広げるギャグまんがです。

よくあるイケメンが子育てをするような漫画ではなく、青春コメディと育児漫画が一緒になったような、斬新な物語です。予測不能な展開が次々と…。

「むっちりベイビーコメディ」とのキャッチフレーズどおり、ぷくぷくなほっぺやまあるいおしりなベイビーちゃんがとっても可愛いです。

本格的な育児漫画ではありませんが、赤ちゃん特有の可愛らしい仕草がたくさん出てきます。

「ガラスなのよ、俺のハートも携帯も」など、1話1話のタイトルにも注目しながら読んでみると、より楽しめます。

思わずニヤニヤしてしまうこと間違いなし。ほっこりしたい方におすすめです。

ちょっとした息抜きにちょうどいい漫画ですよ。

疲れたときはベタな展開のストーリーを

「いかにも泣かせるような話は苦手」という人もいるでしょう。

子どもをテーマにした漫画や小説・ドラマは「お涙ちょうだい」がお約束のようになっています。筆者も妊娠前は苦手で、それらを見るとげんなりしていました。

しかし、妊娠中のブルーな時期、産後の子育てが辛いときに「いかにも泣かせるような話」を読むと涙がぼろぼろ出てきて、そして泣いたあとは気分がスッキリしたのです。

そこに出てくる出産エピソードや子育てエピソードの細かい部分まで「わかるわかる!」と共感し、妊娠前とは打って変わってストーリーが身近に感じられたのです。

自分の出産時を思い出したり、わが子になぞらえたりしながら、泣いたものです。

出産を経験したからこそ、より作品を見る目も厳しくなり、出産シーンの描写が甘かったり、設定に無理があると気付いたりすることもありますが。

育児漫画は意外と世の中にたくさんあります。自分に合ったジャンルを見つけて、ぜひ子育ての息抜きになればいいなと思います。

スマホで読めるものもおすすめ!

子どもが産まれると、毎日育児に追われて自分の時間もないし、身体も心も疲れてしまい何かを楽しむ余裕なんてないというママさんも多いはず。

自分のために時間を使うこともできないのは、ストレスがたまりますよね。

そんなときにおすすめしたいのが、スマホやタブレットでもさくっと読める漫画です。

ツイッターやブログなどで育児漫画を配信している方もたくさんいらっしゃいます。

「育児あるある」な笑っちゃう話、ためになる「育児のコツ」など、どれも短い読み切りでさっくと読めるものが多いです。

もっとストーリー性のあるものがいいとすれば、コミックサイトに登録する方法もあります。

月額500円~だったり、1巻400円~だったり、サイトによって料金体系はさまざまですが、いずれも「これ読みたい!」とクリックすればその場ですぐに読めちゃうものばかりです。

また、サイトによっては無料配信されているものも多くあります。
有料であっても、途中まで試し読みができるものがほとんどなので、読んでみて気に入れば購入するという手もありますよ。

スマホでなら、家事や子育てのちょっとした合間に読めるので、筆者はかなり重宝していました。

子育ての合間に息抜きの時間を作る

筆者は、授乳中や寝かしつけ中に読んでいました。

えっ、授乳中は目を見て語り掛けるようにって育児本に書いてあるけど…
と思われるかもしれませんが、毎回きちんとその通りになんてしなくて良いのです。

わが子はおっぱいをくわえるとすぐにうとうとして目を閉じてしまう子だったので、気持ちよく飲んでいるのを邪魔しても悪いと思いそっとしていましたが、低月齢のうちは授乳に時間がかかるもの。

『20~30分の時間がもったいない!』と思い、「授乳の時間を息抜きの時間」と割り切り、インターネットで買い物をしたり漫画を読んだりしていました。

また、うちの子は5か月くらいまで抱っこでしか寝ない子だったため、床に置くと泣くのでずっと抱っこしたまま、その時間を「息抜きの時間」としていましたよ。

まとめ

核家族化によって「子どもは母親が育てるもの」が普通となった今の世の中では、育児は孤独で辛いもの。

外へ出る機会もあまりなく、家に引きこもりがちだと気が滅入ってしまいます。

そんなときに漫画や本を読んで、息抜きをしましょう。

活字ばかりの育児本は、時間があるときでないとなかなか読めませんが、スマホやタブレットでさくっと読める漫画ならいつでも片手間に読むことができますよね。

おもしろいだけでなく、いろんな出産や育児を知ることで、自分の子育てにも生かせると思います。

「こんな方法があるんだ」「こんな考え方があるんだ」と新しい世界が開けるかもしれません。

前にも書きましたが、SNSで育児漫画などを発信している方もたくさんいらっしゃいますし、無料で読めるマンガサイトもあります。

ぜひ、自分に合うお気に入りのものを探してみてくださいね。

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