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ママテク(@mamateku)ライターのMeow-Meowです。
「わが家には、何も問題なんてない」と、筆者はずっと思っていました。
テレビやインターネットで『産後クライシス』という言葉を聞いたり、子どもが産まれたすぐなのに誰々が離婚したと聞いたりすることが多い世の中ですが、「うちは違う」と他人事のように思っている人が多いと思います。
筆者もそのうちのひとりでした。
しかし、ある事件をきっかけに、わが家の夫婦関係を見直すことになりました。
そうすると、平和で仲良く過ごしていると思っていた家庭の中にも、いくつかの問題点が浮かび上がったのです。
そして、これらをひとつひとつ解決するたびに、夫婦関係が修復されていくような、そんな気がしました。
筆者が気づいた問題点は、どこの家庭にでもあること、ママなら誰でも「言って」しまったり「やって」しまったり、していることだと思います。
子どもの世話に追われているのだから当然、という気持ちもありました。
しかしこの問題点を放っておけば、夫婦間でお互いの気持ちが分からなくなったり…最悪の場合、離婚にもつながってしまうのだと思います。
そこで、今回は、何もかもが嫌になって家出までした筆者が考えた「産後クライシス回避方法」をご紹介したいと思います。
パッと読むための目次
家庭のなかの“悪い芽”を見つける
自分たちが暮らしている家庭のなかに、問題があるかどうかを見つけるのはとても難しいです。
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なぜなら、夫婦関係はある日突然変化するものではないからです。
出産や育児という出来事に影響を受けながら、毎日少しずつ変化していくので、気づかないことが多いのです。
そして毎日くり返すことで、それが“当たり前”になってしまうからです。
しかし、ふと気づくと、以前の二人とは違っていることに驚かされます。
それは決して『悪いこと』ばかりではなく、恋人同士から夫婦、そしてパパとママになっていくという『成長』でもあると思います。
でも、もしその日常の中に、“悪い芽”が顔を出しているとしたら…。
それを見つけるためには、二人の関係の変化を客観的に見るようにします。
産前と産後で、何が変わったのか。
それは『成長』なのか『問題点』なのか。
筆者の場合は、こうでした。
夫婦関係を見直すきっかけ
筆者に夫婦関係を見直すきっかけを与えてくれたのは、友人夫婦の離婚という出来事でした。
その話を聞いたのは、わが家に第一子が誕生した直後のこと。
奥さんの方に面識はありませんが、夫のA氏は学生時代の友人で、数年前には私たち夫婦も参加して、みんなで彼の結婚を祝福していました。
あれからわずか3年と少し、子どもが産まれてから2年足らずで離婚するなんて、似たような道を歩んでいる筆者にとってはショッキングでした。
自分に置き換えて、「もしパパがいなくなったら」と考えると、ひとりではわが子を育てていけないかもしれないと思いました。
だから、そのときは、小さな子どもをおいて離婚してしまった友人が信じられませんでした。
しかし、その半年後には、友人A氏が離婚に至ったプロセスを、だんだんと理解できるような気がしてきたのです。
なぜなら、このとき、わが家にも『産後クライシス』の波が押し寄せてこようとしていたからです。
夫婦間の問題は、ささいなことの積み重ね
離婚の前に、友人A氏が口にしていた言葉があります。
そう言っていたのは、筆者たちの結婚式の二次会の席でした。
お酒の席で家庭の不満を吐露することは、珍しくありません。
その場も盛り上がるので、わざと大げさに話す人もいます。
このときも、皆笑い話として聞いていましたが、実は本人としては真剣な悩み。
あとから考えれば、だいぶ追い詰められていたようだったのです。
わが身を思い返せば、子どもが産まれて数ヶ月といえば、パパは急に変化した環境や慣れない育児にいっぱいいっぱい、ママのイライラもピークです。
お互いが「前と性格が変わった」と感じるのも無理はありません。
「誰もが経験することなのだから、仕方ない」
そう言ってしまえばそうなのですが、自然と落ち着いて元に戻る夫婦もいれば、溝が埋まらないまま、筆者の友人夫婦のような道をたどる人たちもいます。
その分かれ道は、いったいどこなのでしょうか?
夫婦間の問題は、どこまでがセーフで、どこからアウトなのでしょうか?
友人A氏から聞いた、貴重な夫側の意見を踏まえて、ママのどういった言動や行動でパパは追い詰められてしまうのか、筆者が考えたことをまとめてみました。
責めすぎると、パパは心が折れる
筆者は、産後まもない頃から似たようなことがしばしばありました。
たとえば、おむつが残り少なくなっているのを見て、パパはテープのSサイズを1袋買ってきました。
しかし、おむつは1袋ずつ買うよりも、1ケースをまとめ買いすれば安くなるのです。
せっかくパパが買ってきてくれたのに、筆者は
驚くべきことに、友人A氏から聞いた『夫婦関係が悪くなったきっかけと思われる話』の中に、同じようなエピソードがあったのです。
A氏は仕事帰りにお惣菜のギョーザを買って帰ったそうです。
育児で1日疲れているママのことを考えて夕飯のおかずの足しに、と思って買ったのですが、
A氏はそれからお惣菜を買って帰ることは二度としなくなりましたし、わが家のパパもそれから頼まれなければおむつを買ってこなくなりました。
ママが一方的に責めすぎたことで、パパの心が折れてしまったのだと思います。
このことを教訓に、筆者は次のことに気を付けるようにしました。
- パパが「ママのために」と思ってやってくれたのだ、と気持ちを静めること。
- パパのその気持ちを尊重し、お礼はちゃんと言うこと。
- 同じことをくり返さないためにも、冷静になってから自分の気持ちを伝える。
まだ在庫があるにもかかわらず、パパがおむつを買ってきてしまったわが家の場合、
でも、まとめ買いすると安いから、この前たくさん買っちゃったの。すぐサイズオーバーしちゃうこともあるから、確認してから買ってきてもらえるとありがたいなあ
- まずは、やってくれたことに対するお礼
- それから「これは不要だった」という説明
- 最後に「確認してね」という対策
こうすることで、パパの気持ちを無下にせず、しかしながら“いらなかった”ということも伝えられるので、
さらに応用:マイナス・プラス話法
“お礼の言葉”を最後にもってくるとさらに良いです。
どういうことかというと、例えばですが、
- 笑顔がとても素敵な、さわやかな彼。なのに金髪なんです
- 彼は金髪。でも、笑顔がとっても素敵でさわやかなんです
もう一つ例を挙げると、
- 完璧な仕事ぶりは評価できます。でも、あなたの態度は許せません
- あなたの態度は許せません。ですが、完璧な仕事ぶりは評価できます
これを『マイナス・プラス話法』といいます。
ビジネス電話応対などにも使われている、会話術です。
この『マイナス・プラス話法』を使うと、
最後に「ありがとう」と言われるとパパもなかなか反論しにくいので、「ま、いっか」と納得させてしまう効果もあります。
ちなみに『マイナス・プラス話法』はビジネスの場面で使われると書きましたが、意外な場面で使っていたすごい人がいます。
文豪芥川龍之介のプロポーズの手紙は、まさにこの話法をマジックのように用いたものでした。
僕のやってゐる商売は 今の日本で 一番金にならない商売です。
その上 僕自身も 碌に金はありません。
ですから 生活の程度から云へば 何時までたっても知れたものです。
それから 僕は からだも あたまもあまり上等に出来上がってゐません。
あたまの方は それでも まだ少しは自信があります。
うちには 父、母、叔母と、としよりが三人ゐます。
それでよければ来て下さい。
僕には 文ちゃん自身の口から かざり気のない返事を聞きたいと思ってゐます。
繰返して書きますが、理由は一つしかありません。
僕は文ちゃんが好きです。
それでよければ来て下さい。参照:一宮館(芥川龍之介書簡)
なんとグッとくる言い回しでしょうか。さすが文豪です。
マイナスなこともちゃんと伝えたいときに、筆者はこの話法を使うようにしていますよ。
合理的になりすぎない
ママが家事や育児を仕切り、パパに指示を出すという家庭が多いのではないでしょうか。
筆者はパパがいないとき、炊事・洗濯・掃除・子どもの世話などをいかに効率良く進めるかをいつも考えながらやっています(上の子がいるママさんや、共働きのママさんはもっともっと考えているのでしょう!)
子どものお昼寝時間を考えて洗濯機をまわし、子どもが寝たらすぐに家事に取り掛かり、スープを煮込んでいる間に掃除機…。
これは、毎日の経験そして数々の失敗から学んだ効率的な方法なのです。
実はこれ、一人でテキパキやるのは気持ちが良いとさえ思っていたのですが、パパにはそれが窮屈だと感じていたようなのです。
わが家の以前のスケジュールはこうでした。
夕方 | ママ | 子どもと夕食。 |
---|---|---|
19:00 | パパ | 帰宅。 |
ママ | 子どもとお風呂。 | |
19:30 | 子どもだけ先に上がってパパにバトンタッチ。 | |
20:00 | ママ | 二階で子どもを寝かしつけ。 |
パパ | その間に夕食・お風呂。 | |
21:00 | ママ | 子どもが寝た後、洗い物など。 |
平日は完全に役割分担し、ほとんどすれ違い状態でした。
また、休日も「今のうちにお風呂入っちゃって」など、家族の生活時間を、一方的にママひとりで管理するようにしていたのです。
また、せっかく寝かしつけた子どもを起こしたくない一心で神経質になり、トイレに行くのも廊下を歩くのも「そーっとね!」とうるさく言い、パパの行動を制限していました
。
家の中はルールだらけ、パパは物音ひとつで怒られ、忙しい時間帯には帰って来るなと言われ、ママが常に目を光らせているのでパパは家にいても気が休まらない生活だったと思います。
筆者がこれではいけないと気付いたのは、パパの一言からでした。
もしかして、私はブラック企業のブラック上司!?
仕事というのは、自分で計画を立ててやるのは楽しいですが、人に管理されてやらされるのはまったく楽しくないということを私は忘れていたのです。
部下(パパ)に愛想をつかされ、転職(浮気)されてしまわないように、それからは気を付けるようになりました。
- 指示や命令調ではなく、「やってくれると嬉しい」「こうしてくれたら助かる」という風に伝える。
- 合理的になりすぎず、休みの日くらいは効率が悪くなっても『遊びの時間』を作る。
- ドアをそーっと閉めるなどは、パパだけに強制しているのではなく、自分も同じようにやっていることを少し大げさでもいいのでアピール。
- そして、子どもとパパがお風呂で遊んでいる様子をカメラで撮影するなど、ひとつひとつのことを楽しんでやる。
そうすることで、“注意”や“指示”という一方的だった会話も、血の通った会話へと変化しました。
ママの心にも、パパの心にも余裕が生まれ、次第に家庭の中に笑顔が増えてきたような気がします。
言葉にして伝える
毎日一緒に生活していると、ちょっとしたことを言葉にして伝える機会が減ってきます。
「毎日見ているんだから、言わなくても分かるよね?」「察してよね」というふうに思ってしまうのです。
しかし、「見れば分かるでしょ」という言葉は、言われた方にとっては、あまり良い気持ちにはなりません。
なぜなら、同じ空間にいても、見ているものは人によって違うと思うからです。
たとえばわが家の場合、育児や家事は主に筆者ですが、ママの車もパパの車も、パパが管理してくれています。
車検が近づけば、パパがディーラーで点検の予約をしてくれますし、任意保険の更新もパパがやり取りしてくれています。
ですので、筆者は「車検が何月何日までなのか」「任意保険の契約内容は?」と聞かれても、さっぱりわかりません。
たとえばもし、任意保険を更新しなかったために期限切れになっていたとしたら、筆者はパパを責めてしまうかもしれません。そして、パパはこう言います。
そんなこと言われても、今までパパがやっていたんだし、仕事で忙しいなら言ってくれれば任意保険くらい更新したのに…と筆者は思います。
「見れば分かるでしょ」が禁句な理由
このように、「見れば分かるでしょ」はとても理不尽な言葉です。
ママが忙しくて、子どもの世話や相手ができないとき、
自分がおかれた状況(忙しい・大変・疲れた)や、やってほしい内容(子どもと遊ぶ・おむつ替えやご飯など)を説明せずに「見れば分かるでしょ」の一言で済ませてしまうのは、コミュニケーションを放棄し、怒りの感情を押し付けているだけです。
いきなりそんなことを言われたパパからしてみれば、“寝耳に水”でしょう。
パパは毎日見ていても、育児や家事はママに任せているため、把握していないことも多いと思います。
「常にママのことを気にしていて、忙しそうだったらすぐに手伝う」ということまで求めるのも酷ですよね。
だから、手伝ってほしいとき、やってほしいときには、その都度説明が必要なのです。
毎日一緒に生活していても、「見れば分かる」と思わず、やってほしいことがあれば言葉にして「頼む」「お願いをする」ようにするといいと思います。
他の家庭と比べない
筆者が産後、いちばん落ち込んでいた頃に思っていたのは、
友人のSNSに投稿された、家族で楽しそうにしている写真を見てはわが家と比べ、落ち込んでいました。
隣の芝は青く見える
家庭の問題を表に出す人はあまりいません。
ツイッターなどで匿名で不満をぶちまける人はいても、親しい間柄の人に家庭の問題という弱みを知られたくはないでしょう。
つまり、わざわざSNSに写真つきで載せるのは、『良い部分』だけだと思ってもいいと思います。
その裏には、それぞれの家庭にしか分からない問題が隠されているのです。
友達の家に遊びに行くと、旦那さんは優しくてイケメンでイクメン…それに比べてわが家の旦那は…と感じることもあるかもしれません。
しかし、それは表向きの顔。普段の様子など、分かりませんよね。
相対評価より絶対評価
“収入”や“顔”などという項目を他人と比べる『相対評価』では、幸せは測れません。
“収入”が高いか低いかは、他人と比べるからそう思うのです。
基準は「うち」。よそは関係ない。
筆者のモットーです。
どんな家庭にでも、『良いところ』と『ダメなところ』があると思います。
「夫は給料は安いけど、優しい」
「わが子はよく泣くけれど、よく食べてくれる」
よその家庭と比べるのではなく、うちの中で『良いところ』と『ダメなところ』を比べてみてください。
「これがあれば、これは許せる」ということがあってこそ、きっとバランスの良い日常なのだと思います。
夫婦で会話する
筆者は子どもが産まれてから、夫婦間の会話が減ったと感じました。
もともと、どちらもおしゃべりな方ではありませんでしたが、二人でいた頃なら毎日それなりに会話はしていました。
会社であった面白いネタ、テレビで観たこと、今日の夕飯の味付けなど、ささいなことですが『自分の感じたこと』を素直に相手に伝えられていたのかなと思います。
しかし、産後の二人のあいだでは、会話のネタはほとんど子ども中心。
以前だったら「このお惣菜おいしいね」「このカレーちょっと辛いね」などと言い合っていた食事も、今では子どもに食べさせることにばかり注意がいってしまい、話す内容といえば
あーまたこぼした!パパ拭いてあげて
「子はかすがい」と言うように、共同で育児をしたり、子どものことについての会話をしたりという時間は、たしかに増えていました。
でも、ふと気づくと、
会社ではうまくいっているんだろうか
またある日のこと、こんな会話がありました。
「今日呑み会だから」と夫に言われ、
「なんの飲み会?」と聞くと、
「歓迎会だよ。俺が教えている新人の」
そう言われると、以前、今度新人が入ってきたと嬉しそうに言っていたことを思い出しました。
このとき、パパの話をちゃんとは聞いていなかったことに気づかされました。
パパとたくさん話しているようでも、「ご飯食べた?」「お風呂どっちが入れる?」など事務的で短い会話が多く、ほとんど毎日同じような内容だったのです。
ママが忙しそうにしていたり、子どものことに精いっぱいな様子だと、パパも全然関係のない話はしづらいのですね。
たとえパパが話し始めたとしても、生返事になったり、「あとにして」と言ってしまうこともあると思います。
そのため、会話の内容は必然的に“子どもの話題”に終止してしまうのではないかと筆者は思います。
「最近、パパは私の話を聞いてくれないなあ」と思っていたら、パパも同じことを思っているかもしれません。
夫婦でゆっくり話ができる時間を作りたいと思い、わが家は休日、子どもがお昼寝をしたら、夫婦でコーヒータイムにすると決めました。
コーヒーミルで豆から挽いて、ゆっくりドリップし、お菓子やクッキーと一緒にいただきます。
子どもの世話をしながらの食事だと味も分かりませんでしたが、このコーヒータイムではしばし子どものことを忘れる時間。
「豆変えた?」「今日は濃いめだね」と繊細な違いにも気付ける余裕が出てきました。
月に一度くらいは、子どもを預けてショッピングやランチにも出かけています。
パパの話をじっくり聞いてあげる余裕がない!
お互いの目を見て、じっくり耳を傾けて聞いてくれると、「実はさ」「こう考えているんだけど」と、言葉は自然と出てくるような気がします。
まとめ
出産を終えると、女性は大きく変化します。
抜け毛や嗜好が変わる『体質の変化』、なかなか体重が落ちないなどの『体型の変化』。
これらの身体の変化に加え、生活リズムや交友関係など自分を取り巻く環境も変化し、そして出産という大きな山を乗り越えたあとの心の変化を感じる人もいます。
それらが夫婦関係に複雑に作用し、『産後クライシス』に陥ってしまうのではないかと筆者は思っています。
ホルモンの関係のようですが、産後は頭がぼーっとしている日々が続きます。
そんななかで、子育てに加えてパパのことを気遣わなくてはいけないなんて言われると、パンクしてしまいそうですよね。
でも、筆者が考えた「産後クライシス回避方法」は、何も難しいことはありません。
毎日やっていること、言っていることを、少し変えるだけ。
難しく構えたり気負わず、それでいいのだと思います。