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ママテク(@mamateku)ライターのばたこママです。
離乳食が始まると我が子の成長を実感しますよね。小さい口でもぐもぐと一生懸命に食べる姿は何よりもかわいらしいですよね。
しかし、離乳食が始まるのはうれしいことばかりじゃないようで……。
そこで今回は「アサーティブな自己表現」をキーワードに、離乳食の時期に起きる義母・実母とのトラブル回避法を考えてみました。
今現在、離乳食の進め方について実母・義母から口出し、干渉されて悩んでいる方がいらっしゃいましたら、参考にしていただけると幸いです。
パッと読むための目次
昔と今の離乳食のすすめ方は違う、だけど……
離乳食をすすめるにあたって、何もわからない場合は経験者からののアドバイスは心強いものですよね。
しかし、それが実母・義母からだと気持ちはわかるけど、正直うっとうしく感じてしまう時がありませんか?
その原因は「昔と今の育児の違い」です。
昔の育児でよしとされていたことが、現在ではしないほうがいいといわれるからなのです。
たとえば、昔の育児の常識、特に赤ちゃんの食事関係には次のようなものがありました。
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- 母乳だと栄養が偏るのでミルクも飲ませる
- 入浴後の脱水を防ぐために白湯を与える
- 離乳食の前段階として生後3か月より果汁を飲ませる
- 赤ちゃんに硬いものを与えるとき親が噛み砕いて与える
- 親と赤ちゃんの箸・スプーンの使い回し
今の育児ではタブーとなっているこれらは、30~40年前に育児を体験したおじいちゃん・おばあちゃん世代ではまったく普通のことでした。
しかし今の世代の私たちに対し、義母や実母から
- 母乳じゃなくてミルクはあげないの?
- お風呂上がりの白湯は?
- 果汁はもう始めた?
まだ、実母であれば「今の育児は違うんだよ」と言い返しやすいですが、義母となると正直なかなか言い返しづらいものですよね。
じつは私も、赤ちゃんの離乳食のすすめ方について実母・義母とちょっとしたバトルがありました。
特に義母とは、私の言い方がいけなかったこともあり、その後の関係が少しギクシャクしてしまいました…。
義母・実母との離乳食トラブル体験談
ケース1:口で噛み砕いたものを与える
国は違いますが、嫁と義母との関係、嫁が義母と離乳食の与え方について対立してしまうことは、国籍関係ないと思うのでお話させてくださいね。
その日は久しぶりに夫の実家に訪れて、お昼の時間でした。
娘はちょうど6ヶ月で、離乳食ごっくん期。すりつぶしたおかゆや野菜ペーストを一日1回ほど与える程度だったので、その日は特に離乳食の準備はせず、離乳食の代わりにミルクを持ってきているだけでした。
義母には以前電話で「赤ちゃんに離乳食を始めたんですよ」と話してあったので、義母が「赤ちゃんのご飯はないの?」と聞いてきました。
「それじゃあかわいそうじゃない?」と、義母がもぐもぐと噛み砕いたご飯を出してバウンサーにいた娘の口の中にポイ!
「あら~食べるね!」と義母はご満悦でしたが、私はびっくりして固まってしまいました。
その後も続けようとしたので、慌てて抱っこ。ミルクをあげるというのを方便にして、別の部屋に引っ込みました。
私も義母に苦情を言えばよかったのですが、この時は何も言えませんでした。
私の場合は噛み砕いた食べ物を赤ちゃんに与えるケースでしたが、その他にも大人が使いまわした箸やスプーンで赤ちゃんに食事を与えてしまうというケースを経験した方もいらっしゃると思います。
ケース2:11ヶ月児にキムチ
これは確か、まだ1歳にはなっていなかったけど3回食になっていたころの話です。
お昼の時間に義母、義父とともに娘に家から持参した離乳食を与えていました。
義母が「キムチを食べさせた?」というので、
韓国では離乳食として水洗いしたキムチを与えるのは知っていました。
ですが、水洗いしてもキムチの塩分と辛味は完全には抜けないので、いくら韓国の習慣だとしても子どもには与えたくなかったのです。
「キムチはまだあげたくありません。」と義母に言ったら
あまりにもいろいろ言われてしまったので、
すると
一部始終を見ていた夫は「キムチ、あげれば?」と一言(後に聞いたところ、仲裁のつもりだったよう)
結局、義母が娘にキムチを与え、初めて食べた娘は水洗いキムチの辛さとしょっぱさに泣く結果となったのでした。
この場面って日本ではまず考えられないかもしれません。
でも、「赤ちゃんには適さない食材を与えようとする」とか「アレルギーの可能性がある食材を与えようとする」と考えれば、似たシチュエーションを体験した方は多いのではないでしょうか?
ケース3:はちみつ入りゆず茶
これは実母とのやり取りの中で起こったことです。
ちょうど私がトイレで席を外していたときのことです。
ゆず茶を入れたのですが、いい匂いにつられてか当時1歳ぐらいだった娘が飲みたがったらしいんです。
母はちょっとだけならいいかと思ったらしく、スプーンですくって与えてしまいました。そこへトイレから帰ってきた私が見つけた、というわけです。
そのゆず茶はなんと「はちみつ入り」でした。
はちみつにはボツリヌス菌が含まれている場合があり、乳児ボツリヌス症により死亡する可能性もあります。そのため1歳未満の乳児には摂取禁止されている食材です。
幸い与えたのはスプーン1さじだけでしたし、その後体調不良を起きなかったため大事にはなりませんでした。
このケースは「ママに確認を取らずにおばあちゃんが勝手に食べ物を与えてしまうケース」です。
きっと私と同じような体験をしているママは少なからずいるのではと思います。
赤ちゃんの離乳食に口出し・干渉したがる義母・実母の気持ちって?
赤ちゃんに離乳食をあげたがったり、離乳食について口出ししたりする義母・実母の気持ちはどんなものなのでしょうか?
ゆず茶入りはちみつ事件のあと、実家の母に聞いてみると、
さらに、
つまり、「孫がかわいくて仕方ないし、何かしてあげたい」という気持ちなのです。
もちろんすべて善意なんですが、ママから見るとそれが手出し、口出しという「干渉」に映ります。
義母も実母も育児の経験者、いわばベテランです。私たち新米ママのぎこちない育児を見ていれば、ちょっと手も口も出したくなる気持ちもわかりますし、ひさしぶりに赤ちゃんに触れ合える楽しい時間だと思います。
でも、今の育児は昔の育児とはだいぶ変わっています。それを踏まえて赤ちゃんと接してくれれば問題はないのですが、そこまでしっかり考えてくれるおばあちゃん世代はどのぐらいいらっしゃるのでしょうか。
今の育児を知っている赤ちゃんのママが、おばあちゃん世代に指導するのが一番いいのですが……。
実母ならまだしも、義理の関係だと今後の影響を恐れ、
- 何も言えない
- 言いたくても我慢する・あきらめる
もっと早く気がつけばよかった「アサーティブに自己表現」すること
実は「キムチ事件」のあった後、義母ともパパともギクシャクしてしましました。
義母には「嫌だって言っているのに私の気持ちを分かってくれない」、パパに対しては「私の味方ではなく、義母の味方」。しばらく、自分の殻に閉じこもってしまいました。
今思えば本当にささいなことで落ち込んでいたと思います。
それから、なんとなく夫と仲直りして、義母とも一応はまた話すようになりましたが、私の中では離乳食時のもやもやはまだ完全には晴れていません。
でも娘も大きくなった今、改めてあの離乳食についてのトラブルを振り返ってみると
そこで思い出したのが、以前仕事していた時に職場研修で聞いた「アサーティブ」という言葉です。
アサーティブ、アサーティブネスとは、「自他を尊重した自己表現又は自己主張」と定義されています。
(Wikipediaよりhttps://ja.wikipedia.org/wiki/アサーティブネス )
簡単に言いかえると、自分も相手も大切にする態度で自分の気持ちをちゃんと伝えることです。
実は自分の意見をちゃんと相手に伝えるってとっても難しいことですよね。
だからこそ、アサーティブに自己表現するトレーニングが必要になってくるのです。
アサーティブに自己表現する方法を簡単にまとめると次のとおりです。
- 自分の気持ちを明確に把握すること
- 人は完璧ではないので失敗したり間違ったりしてもいい
- 人に好かれようと八方美人にならなくていい
- 不安で心配しても対策がない場合もある。どうにかなるものと思う
- 相手の言葉に関心を持ち積極的、能動的に話を聞く
- 言葉と行動を一致させる
- 文化的な違いを認める
- 自分の怒りはためこまず小出しにする。
- 相手が怒っている場合、相手の怒りを受けとめつつ自分の気持ちも伝える
アサーティブに自己主張・自分の気持ちを伝えることの最大のメリットは「自分もOK、相手もOK」というお互いに納得できる妥協点を見つけだせること。
私の離乳食でのトラブルの件だって、私が義母の気持ちをきちんと受け止めて話を聞き、自分の不満に思っている気持ちを伝えていたら、お互いの妥協点が見いだせていたかもしれません。
もしかしたら私のもやもや感も残らずに問題回避できたんじゃないかと思うのです。
離乳食で義母、実母と対立しないために考えたこと
今までお話しした「アサーティブ」な自己表現の方法もふまえて、私なりに離乳食のことでおばあちゃんと対立しない方法を考えてみました。
まずは言われたことを素直に受け止めてみる
「これをしたい」と義母や実母に言われたとき、まずはその希望を素直に受け止めてみるのもいいと思います。
おばあちゃんの希望がわかれば、ママもどこまで任せられるか範囲が決められますし、やっていいこと悪いことの説明もしやすくなります。
離乳食の内容が赤ちゃんの成長に合っている、アレルギーの可能性がないもの選んでいる、箸・スプーンの使い回しをせず衛生面に気をつけていれば、ママがOKな範囲で離乳食におばあちゃんも関わってもらってもいいかもしれません。
赤ちゃんが成長するのはあっという間。
どうせならこの短い時期をママとおばあちゃんが協力できれば今後の関係にプラスに働くかもしれません。
遠慮せず、「私はこうして欲しい」と希望を伝える
離乳食を任せるのは心配だからとおばあちゃんの希望を否定したり、逆に関係悪化を心配してママが我慢して希望を何も言わずに赤ちゃんをおばあちゃんに任せたりするのは、お互いにもやもやしたわだかまりを抱える原因です。
そうやってお互い無理したままだと、いつかどこかでもっと関係悪化してしまう可能性があります。
いっそのこと素直に「こうして欲しい」という気持ちを伝えてしまったほうがいいと思います。
最初は対立があるかもしれませんが、言いたいことを我慢してもやもやが続くよりは全然マシです。
おばあちゃんに手伝ってもらうときは、ママの希望をしっかりと伝えてください。
もちろん伝え方がありますので、柔らかい口調で丁寧にお願いしてみましょうね。
「Aはだめだけど、Bならばできる」という言い方をする
してほしくないことを伝えるときは、代わりにできることも合わせて伝えるようにしましょう。
離乳食の場合だったら、たとえば
最初から相手に否定されてばかりだと、拒絶されたという気持ちばかりが残ってしまいます。
「Aはだめだけど、Bならばできる」という言い方なら、否定はされても代わりにできることがあるので不満が残りづらいですよ。
場合によっては「医者から言われた」「保健師さんから言われた」と伝える
「昔と今の育児方法が違うので、今の方法でお願いします」と説明しても、納得しないおばあちゃんがいるかもしれません。
おばあちゃんが知っている昔の育児を否定されることは、ベテランママとしてのキャリアを否定されるわけですから、あまりいい気はしませんよね。
その場合は、「お医者さんから~しないようにと言われた」「保健師さんの指導で~はダメだと言われた」と原因を外に持っていってしまいましょう。
「お医者様から言われたから、ママも渋々従っている」という体裁を取ってしまえば、おばあちゃんも納得してくれるかもしれません。
パパに協力してもらい間を取り持ってもらう(大きな期待をしない)
おばあちゃんにひとこと物申したいけど、角が立つからパパにお願いして間接的に伝えるという方法があります。
しかし、この方法はパパの性格にもよりますのでしっかり問題解決したい場合は微妙な方法です。
パパを介して間接的に話し合いをするのは問題解決するまでに時間がかかりますし、伝言ゲームのようになって、ちゃんと伝わらない場合があります。
パパが協力的でよっぽど親身になってママとおばあちゃんの間を取り持ってくれるなら別ですが、そうでない場合は、あまり大きな期待をしないほうがいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
離乳食を介した義母と実母とのちょっとしたバトルは、ママが正直な気持ちを「アサーティブ」に伝えることで解決の糸口が見つかるかもしれません。
それでも、いろいろやってみたけど『離乳食バトルがどうしてもおさまらなくて困る!』という場合、各自治体の保健センターの助産師さん・保健師さんに相談してみるのもいいかもしれません。
各自治体の保健センターには乳幼児に関する相談窓口がありますので問い合わせてみて下さいね。プロの意見を聞いてみて対策を考えるのも一つの方法ですよ。