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ママテク(@mamateku)ライターのののかママです。
娘を産んだ時、「この子のためならなんでもしたい」と思いました。
娘を抱っこした時、「この子のためならなんでもできる」とも思いました。
きっと、この気持ちって多くのお父さんお母さんも感じたことだと思います。
そして私の場合は、「なんでもしたい」という気持ちが真っ先に空回りになってしまったのが「母乳」。
生まれる前は生まれたらすぐに母乳が出てくるものかと思っていたのですが、実際はそんなことはなく、生まれてからしばらくしてやっと稼働してくれるものなのですよね。
子どもを産んでから初めて知りました。
赤ちゃんにとって母乳こそ完全栄養食と聞いていたので、母乳をあげることが母親としてできる最善のことだと思っていたのですよね。
しかし、母乳は全然でない。何で?どうして…?
出産を終えて退院してからしばらくは「母乳が出ない」ことがずっと心の中にとどまっていて「産んだ!」という達成感はあまりなかったように思います。
結果的に我が家は最初はミルク、その後完全母乳、そして保育園入園を視野に入れて混合へと切り替えていきました。
今回は我が家の授乳についてご紹介したいと思います。
パッと読むための目次
そもそも母乳育児が推奨される理由って?
実際に出産前までは、母乳が良いということを漠然と聞いていたので、母乳育児を推奨される根拠みたいなものはあまり理解していませんでした。
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今回、この記事を書くにあたって調べてみたところでは、母乳育児が推奨される理由は下記の通りだそうです。
- 初乳には免疫物質が含まれている
出産後10日間に出る初乳。初乳に多く含まれる成分はタンパク質、ビタミン、lgA抗体、コレステロール、ラクトフェリン、そしてその他の栄養がギュッと凝縮されているそうです。
赤ちゃんの免疫力を高めるための栄養がたくさん含まれていることから、初乳だけでも与えたほうが良いといわれています。 - 母乳が完全栄養食である
母乳には赤ちゃんの成長に必要な栄養が多く含まれています。 - 母乳を飲ますことで母体が回復する
母乳を飲ますことで分泌されるホルモンが産後の子宮の収縮を促し、母体の回復を早めます。 - 母子のスキンシップがとれる
母乳を飲むことで肌と肌が密着するためスキンシップがとれ、赤ちゃんの安心感を高めます。 - 時短になる
赤ちゃんが空腹を訴えたときにミルクの場合はお湯を沸かし、ミルクを作り、それを人肌に冷ますことが必要となりますが、母乳であれば準備は必要ありません。 - 授乳によるカロリーの消費でダイエットになる
母乳は母親の血液から作られるため、母乳を体が作ることで多くのカロリーを消費しダイエットになる場合もあります。 - 消化がよい
母乳はミルクよりも消化が良いと思われています。 - 赤ちゃんのあごの力を強める
哺乳瓶で飲むことよりも、母乳を飲むほうが力が要るため、赤ちゃんのあごの力を強めます。 - 乳幼児突然死症候群を防ぐ
母乳育児が乳幼児突然死症候群を防ぐという説もあります。
このように様々な理由があるようです。
「最愛のわが子のために何でもしてあげたい」と考えているお母さんからすると、このような理由を並べられると『是が非でも母乳で育てたい!』となってしまうのも無理はないと思います。
母乳育児推進の産院からノイローゼ気味に…
しかし、現実はそううまくはいかないもの。
冒頭でも書いたとおり、私も産後はなかなか母乳が軌道にのらず、頭を悩ませた時期がずいぶんと続きました。
私が出産した産院は母乳育児推進の病院だったため、産後すぐ助産婦さんが病室を周り、おっぱいをぎゅっ、ぎゅっ、と容赦なくマッサージして行かれました。
これが本当に痛くて、また「母乳出ないわね~」といわれることでの精神的なダメージかなりのものがありました。
授乳をする前と後で赤ちゃんの体重を測ってどれくらいの授乳量があるかを授乳グラフを付けて毎回チェックさせられるのですが、その授乳量を見ては落ち込むという入院生活でした。
とはいえ、マッサージの甲斐があってか、産後3日目くらいから病院のネグリジェがびしょびしょになるほどの母乳が出てきましたが、それだけの量が出ても娘もまだまだ飲むのが下手だったこともあってか授乳量は増えていきませんでした。
授乳量グラフを見て「これじゃ足りないからミルク足して!」といわれることでも落ち込み、落ち込んでいる姿を見て「あまり出ないから完ミという手もあるわよ?」と言われて泣きました(笑)
慣れた手つきで授乳している隣のベッドの経産婦さんを見るだけでどんどん悲しくなっていきました。
やっと会えた最愛の我が子のためにはなんでもしたい、母乳で育てたいと強く思っていたため、それができない自分がまるで出来損ないのように思えてとても落ち込みました。
出産後しばらくはおっぱいが出ない、十分な量を与えられない自分を責め続け、精神的にかなり追い詰められていた時期もありました。
もちろん悪気は全くないのでしょうが、産院で「(授乳後の重さが)増えてないわね…」と助産婦さんにさんざん言われ続けたこともあって、退院後はその足でベビースケールを買いに行き、家でも体重を測って、体重を測っては落ち込む…を繰り返して負の連鎖。
最終的にそれを見かねた母から「うんち出ているの?」と聞かれて、「うんちが出ているということは足りていることよ」と言われ、ああ、そうかと心が晴れたのを覚えています。
体重を測ることで授乳量が足りているかどうかを確認していた私ですが、人間の体ということを考えれば、食べて便が出てくる。
便が出ているということは十分な量を飲めているということなのだなと受け止められるようになり、スケールで体重を測ることはやめました。
その後はあまり思いつめずに、うまくミルクも使って育てたこともあって心の余裕が出たのか、一時期は完全に母乳で育てることもできるようにはなったものの、今思うとミルクでも母乳でもどちらでもあまり大きな違いはないのではないかなと思います。
母乳育児のメリット・デメリットは?
私の経験から考える母乳育児のメリット・デメリットは下記の通りです。
- 哺乳瓶を煮沸する手間がなかった
- 食べるもの・飲むものに気を付けジャンクフードなどは避けたので肌がきれいになった
- 母乳をあげている間は痩せた
- 外出時など授乳室を探さなければならなかった
- 食べるものに気を付けなければならなかった
大好きなお酒や甘いものを食べられない生活になった - 自分以外の人に娘を任せることができなかった
- 仕事復帰してしばらくは仕事中胸が張って辛かった
- 市販薬が飲めなかったので毎回医者に行き、母乳に影響しない薬を処方してもらう必要があった
母乳育児が推奨される理由にも書いた通り、確かに「粉ミルクを作る時間がかからない」という点では、母乳であれば赤ちゃんが欲しがるときにすぐにあげることができるので便利でした。
また、哺乳瓶を洗う手間は面倒くさがりの私には煮沸をしたり乾かしたりが面倒だったので、それも母乳育児でよかった点です。
経済的にも粉ミルクって意外と高いので、粉ミルクを買う費用は掛からなくなったためとても助かりました。
しかし、メリットだらけだったかと言われればそうでもありません。
外出先で授乳をする際には授乳できる場所を探さなければいけなかったので、一概に「母乳育児が時短になる」「赤ちゃんが欲しがるときにすぐにあげられる」とも言い切れないなと感じることも多くありました。
完全に母乳だった時期は夫や母に子どもを任せることは出来ず、常に慢性的な睡眠不足でふらふらな状態でした。
また、ほかに良かった点は、赤ちゃんのご飯になるのだから…と自分の食べるものに気を付けていたこともあって、寝不足にも関わらず、肌つやがとてもよくなったように思います。
血液が母乳を作るというので、血液がどろどろになるようなファーストフードやラーメン、脂質の多いケーキなどは一切取らず、健康に良さそうなものをよく吟味して食べていました。
また、カフェインなども影響の有無はよくわからなかったですが、万が一赤ちゃんが寝なくなることが怖かったのでコーヒーやチョコレートなども一切取りませんでした。
しかし、食事に気を使った分、食費もそれなりにかかったように思います。
また、体重の面では、母乳をあげている間は確かに痩せたのですが、母乳をやめた後には太っていったので、運動量などもそれなりに増やしていくことができなければダイエットになる…ということはなさそうです。
ずっと我慢していた大好きなチョコレートやコーヒー、そして母乳育児中は飲めなかったお酒やラーメンにケーキなどを卒乳後に再開させた私は、卒乳後の体重はどんと増えてしまいました。
ずっと我慢していたので、反動も大きかったですし、太っても良いから半年くらいは好きなものを好きなだけ食べさせてくれ!と周りにも宣言していました(笑)
いずれにしても、妊娠中から産後すぐにはあまり運動をできない状態であることを考えれば、太るのが遅いか早いかだけの問題だったのかなぁと思います。
我が家の場合は半年から保育園に入れたため、保育園で困らないように5か月くらいからは夜眠る前だけ粉ミルクも取り入れて、あえて混合にしていました。

もともと生まれてすぐ、私の母乳がちゃんと出るようになるまでは粉ミルクがメインだったこともあり、特に母子ともに抵抗なくあげることができました。
そう考えると、産んですぐ母乳が出なかったことも無駄ではなかったなと思います。
そうやって生活の中に粉ミルクの時間を取り入れていくようになると、夫や母親に娘を任せて出かけることもできるようになり、私自身も少しリフレッシュできるようになってきたことが一番うれしかったです。
ただ、完全に粉ミルクということではなく、また仕事復帰後もかなり長い間は家の中では母乳、保育園ではミルク/離乳食という生活をしていたため、卒乳までの間、食事に気を遣う生活、そして禁酒は続きました。
自分の性格を考えて、お酒もお菓子も一口くらい…と許してしまうと、それ以降我慢できなくなってしまう気もして、禁酒に関してはかなり長い間続けたと思います。
また、禁酒期間が長かったためお酒が弱くなっている気がしたので、うっかり眠ってしまってその間に子どもに何かあったら…とお酒を飲むことが怖かったこともあります。
粉ミルク=悪なのか
今回、自分の授乳の経験を記事にしようと思って、粉ミルクを避けるべき…という意見の根拠も調べてみました。

すると、母乳育児で育てるべき、という意見はユニセフやWHOなどの世界的な機関からも提唱されていることを知りました。
しかし、WHOが母乳育児を推奨しているのは確かですが、「全世界を見て」の提唱のようです。
世界を見てみると、国によっては粉ミルク成分が粗悪な国もあれば、衛生状態が良くないために免疫力をあげなければ赤ちゃんが生きていけない国もありますよね。
そういった発展途上国の国々も含めての「母乳育児の推進」であるとのこと。
それであれば、粉ミルクの成分が安全であり、衛生状態も粗悪ではなく、また粉ミルクが容易に手に入る日本において、母乳育児じゃないからダメという説は当てはまらないですよね。
仮に母乳育児をしていても、お酒を飲んでしまう人もいるかもしれない、知らず知らずのうちに栄養に不安のあるものを食べてしまっているかもしれない、そう考えると、粉ミルクのほうが安全な場合もあるという考えもできますよね。
また、乳幼児突然死症候群の発生率を調べてみると、確かに母乳育児の場合のほうが発生率は低いようですが、それはおそらく母乳育児のほうが肌を触れ合う時間が長いため赤ちゃんの手足の熱さに気づきやすいとか、母乳育児に比べて粉ミルク育児のほうが赤ちゃんがお腹いっぱいになるまでミルクを飲んでしまい深く眠ってしまうことや、お母さんも眠ってしまう可能性が強く赤ちゃんの変化に気づけないことが原因なのでは…?と言われているようです。
また、これはあくまでも予想ですが、個人的に思うのは粉ミルクを作る温度などが熱すぎて赤ちゃんの体温が上がりすぎてしまうこともあるのかも知れない。
いずれにしても、母乳育児であればどうしても母親の眠りは浅くなり、授乳するミルクの温度などを気にすることもないので、その点のリスクは少なくて済むのではないかなと思います。
しかし、粉ミルクであっても赤ちゃんの様子に細心の注意を払っているお母さんはたくさんいますし、乳幼児突然死症候群でお子さんをなくしたお母さんたちが赤ちゃんから目を離したから悲しい結果になった、とは決して思えません。
乳幼児突然死症候群はまだ理由の解明されていない悲しい病気の一つであり、事故ではなく病気であるといわれています。
また、母乳育児だから大丈夫と言うわけではなく、母乳育児であっても発症している事例はたくさん。
粉ミルクであろうと母乳育児であろうと、そのリスクは必ずあるということを理解していなければいけないと思います、
こうやって母乳育児が世界で提唱されている理由を考えると、確かに母乳育児でのメリットも多いのですが、粉ミルク=悪とも思えないのです。
今外を歩いている人を見て、誰が母乳育児で育ち誰が粉ミルクで育ったかなんて外見からはわかりませんし、母乳で育っても体が弱い子どももいれば粉ミルクで育って病気一つしない人もいる。
相対的に考えて現在の日本において、母乳育児と粉ミルク育児で子どもの成長に差があるとは思えない、というのが私の意見です。
母乳育児?という質問に対して思うこと
出産して一番驚いたのは、知らない人から「母乳育児なの?」と聞かれることが驚くほど多かったことです。
もしかしたら、地域柄なのかもしれないですが、全くの他人から会話の糸口として聞いてくるんですよね。
割と年配の人たちに聞かれたことが多かったように思いますが、その回答に対しては「そうです」と答えると皆さんとても満足しきった顔をされる…(苦笑)
とはいえ、何度か回答しているうちに本当はあまり興味ないのではないかと思うこともありました。
「おはよう」といったら「おはようございます」という回答が来るな…と予測するのと同じで、「母乳?」と聞いたら「はい、そうです」とくるというような…。
本当は混合だった時期にも面倒くさいので「はい、母乳です」と答えていた私ではありますが、そういう質問を投げられるたびにとても冷めた目で見ていました。
まだまだ日本においては母乳信仰が根強く、母乳育児ができて一人前と思われる方もたくさんいらっしゃるのが、悲しい現状なのかなと思います。
そして、その質問を投げかけることがお母さんたちを追い詰める場合もあることに気づいていないこともとても多いです。
質問されるたびに、心の中で「またか…」と思っていた私ですが、しかし、同時にそういった言葉に一喜一憂している時間がもったいないなとも思うのです。
「混合です、ミルクも使っています!」と答えて、粉ミルク育児の利点をも一つ一つ説明することもできますが、こういった質問に対しては適当に流すことが一番の対応策であるように思います。
そこに使う時間や気力があるならば、その気力を子どもに向けるほうがずっとましです。
まとめ
ミルクだけの時期、母乳だけの時期、そして混合の時期、それぞれを体験した私としては、結局どんな授乳方法でも子どもに愛情をもって接することができるのであれば、正直どれでも良いのではないかなと思います。
赤ちゃんが生まれてから各々のライフスタイルに合わせた授乳方法を模索していき、その方法が子どもと自分に合った方法であれば、それが母乳であれ粉ミルクであれ他人にどうこう言われる必要もなく、自分を追い詰める必要はないです。
子どものことを思うあまりに理想通りに動けないと自分を責めてしまうのが母親の性かもしれませんが、子どもに授乳するのはたったの1-2年の話。
あまり自分を追い詰めずその時期を楽しんでいきたいですよね。