ばたこママ
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ママテク(@mamateku)ライターのばたこママです。
子どもが生まれていよいよママに。でも、実は「子どもが苦手」と感じている方もいるのではないでしょうか?
実は、私もそんな一人でした。
さらに世論では「子どもが小さいうちは母親がずっと側にいて、責任持って育てるべき」とか、「母性があるんだから子どもが苦手なんて事はありえない」とか、「母親の愛情不足で子どもに問題が起こる」なんてプレッシャーをかけてきます。
子どもが苦手だったら、そもそもママになっちゃいけないの?
いいえ、そんなことはありませんし、すべてはその人の考え方次第。
「子どもが苦手」なプレママやママがいたっていいと私は思います。
そこで今回はどうやったら「子どもが苦手なママ」がもうすこし肩の力を抜いて子育てを楽しめるか考えてみました。
また、実際に子どもが苦手だなと思っていた私が試してみたことも一緒にお伝えします。
パッと読むための目次
大きな声で言えないけど、実は子どもが苦手です
「子どもが苦手」って、あまり大きな声では言えないことですよね。
皆さんが「子どもが苦手」な理由はさまざまだと思うのですが、そのことを周囲に打ち明けている方ってそれほど多くないと思います。
たとえ「子どもが苦手」と公表したとしても、「なんで?こんなにかわいいのに」とか「産んでみれば絶対可愛いと思うよ」とか言われてしまいます。
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さらに、「子どもが苦手」と言ったことで場合によっては変わり者扱いや子持ちの人と対立する原因になりえますから、わざわざ言うほどのことでもないはず。
実は私もなんとなく子どもが苦手な一人でした。
子どもって予想もつかない行動をしますし、ぐずったり泣いたりしたらどう接していいのかと……。
結婚前に何度か、子持ちの友だちから「赤ちゃん抱っこしてみて」と言われることもありましたが、いつも怖くって「いいよ、私は」と断っちゃっていました。
でも、自分がママになる、ママになろうとしたとき「子どもが苦手」なことは本人にとっては大問題です。
まず一番心配になったのは「子どもが苦手なのにちゃんと子育てできるか、愛せるか」ということでした。
そんな子育てが不安な「子どもが苦手なママ」に、さらに不安を駆り立てるようなことがあります。
それが「三歳児神話」です。
「三歳児神話」がママたちをさらに苦しめる
理想的なママにならなきゃと奮闘してしまう原因のひとつが「三歳児神話」。
子どもは3歳までが成長にとって大切な時期であり、ママの子どもへの関わりがなにより重要であるという説です。
でも、これって本当にそのとおりなのでしょうか?
三歳児神話って何?
そもそも3歳児神話って何なのでしょうか?
簡単に説明すると以下の通りです。
- 子どもの成長にとって幼少期、特に3歳までが重要な時期
- この時期は子どもを産んだ母親がきちんと育てなければならない。子どもにとって生みの母親の愛情が絶対に必要
- この時期に母親が子育てに専念して家庭で育てていないと、将来的に子どもの発達に悪い影響がある
参考:小日向雅美, 2001,「三歳児神話とは何か」『助産婦雑誌』p.9-13
実は、子どもを3歳ごろまで母親がきちんと育てたほうが良いという説が広がったのはイギリスの精神学者ボウルビィが1951年にまとめた報告書からだと言われています。
この中で「母親から愛情あふれる養育を受けられなかったものは、乳幼児の心身の発達の遅れが現れる」という調査結果がまとめられています。
これは実は、ボウルビィがWHO(世界保健機構)からイタリアの孤児院に収容されている乳幼児の発達の遅れや病気のなりやすさ、死亡率の高さについて調べるよう依頼されて調査した結果です。
その調査結果が海を渡って日本にやってきたとき、当時の日本の世相、男性が働き女性が家を守るという考え方を反映して「3歳までは“母親が家庭で子育てに専念しなければ将来悪影響”」というように形を変えたのではないかと言われています。
「三歳児神話」は果たして本当なの?
では、三歳児神話で言われている通り、3歳までは母親が家庭で子育てに専念しなければ将来悪影響が出てしまうのでしょうか?
確かに、子どもの人格形成や情緒安定のためには幼少期がとても大事なのは本当です。
ですが、「ママが家庭で育児しなければ将来悪影響がある」とまでは言い切れないのです。
実際、平成10年(1998年)に発表された「平成10年版厚生白書」の中でも『合理的な根拠は認められない』と否定されています。
しかし、世間ではいまだに「三歳児神話」は根強く残っているのが現実。
現にワーキングママ達は
- こんなに小さい子を保育園にあずけるなんてかわいそう
- 子どものために仕事は辞めないの?
普通のママでも3歳までは一緒に居て愛情を持って育てなければ…とプレッシャーに思うほどの状況なのに、こんなんじゃ子どもが苦手なママは不安で押しつぶされそうですよね。
ママ一人で「家事・仕事・育児」これじゃ辛すぎる!
「三歳児神話」でもお話ししたように、世間一般では育児はママがしなければならないとみなす人達が多いです。
さらに悲しいことに、育児だけでなく家事も「女性の仕事」だという認識がまだまだ残っているのが現実です。
平成23年に総務省がまとめた「平成23年社会生活基本調査 生活時間に関する調査」という報告があります。
この中で男女の一日あたりの家事関連時間について調べたのですが、男性が一日42分に対し、女性が3時間35分という結果でした。
実は、日本の男性の家事参加率はOECD参加国の中でも最低レベルと言われています。日本ではまだまだ家事は「女性の仕事」という認識が当たり前のように存在します。
もし、パパやその周りの人が家事を「女性の仕事」と認識しているなら、仕事を持っているママは一人で「家事・仕事」を回していかなければならない状況に追い込まれかねません。
そのような状況で、子どもに苦手意識を持っているママだったらどうでしょうか?
「家事・仕事」で忙しい状況に「育児」まで加わったら……ママはパンク寸前!
とくに育児に関してはママの気持ちの安定が大事です。
仕事に家事に追われてママの心の余裕がなければ、子どもと向き合う時間さえも負担に感じてしまう可能性があります。
子どもが苦手なママは、苦手だからこそ家事・仕事に加え、さらに育児まで一人で回すのは限界があります。
パパや周囲の人と話し合い、子育てに対してのフォローが必要ですね。
子どもが苦手でも大丈夫! 接し方をちょっと工夫してみよう
子どもが苦手なママは、どうすれば子育てを負担に感じずに過ごせるでしょうか?
まずはちょっとだけママの心持ちと子どもへの姿勢を工夫してみませんか?
私が実際に試した方法をご紹介します。
本心じゃなくてもいい。子どもに「大好き」って言ってみて
子どもに対して、毎日一回でいいですから「大好き」と言ってみてください。
実は物事を言い続けていると、実際にそうなることってよくあることなのです。
実はこれ、「ラベリング効果」という社会心理学の応用。
ラベリング効果とは、「あなたって~だよね」と相手に対しラベルを貼ったように言い続けていくと、本当は違うのにそうなっていくという理論です。
たとえば、夫に対し「あなたってダメな人ね」と言い続けると、本人も「自分はダメだ」と思い込みミスを連発したりしてダメになってしまうのです。
そのラベリング効果の力を借りて、子どもを「大好きな存在」とラベルを貼ってしまいましょう。
毎日「大好き」と言い続けることで、子どもに対して徐々に「大好き」と思えるようになってきますよ。
もし、面と向かって「大好き」というのが照れくさいなら、「〇〇ちゃんのまんまるほっぺが大好き!」とか「〇〇ちゃんのポニョポニョおしりが大好き!」なんていうのでもかまいません。
実際に子どものほっぺをプニュプニュしたり、おしりをポンポンしたり。
実はこれ、私がよく使っていた手です。子どもはキャーキャー言ってよろこびますよ。
一方、子どもは毎日「大好き」と言われることで「自分は愛されている」という気持ちを持ち、それが子どもの自己肯定感を育てることにつながります。
自己肯定感、つまり「自分は自分のままでいいんだ」とありのままを受け入れる力って実はすごく大事です。
「自分は自分でいい」からこそ、自分の意見を持つことができます。
たとえ周りの意見と自分の意見が違っていても、周りと違う自分でもOKだと思えるし、自分とは意見の違う周りを「そういう考え方もあるんだ」と尊重できるようになります。
また、何かにチャレンジしてたとえ失敗したとしても、「自分は自分でいい」と思う力があれば、あきらめずに再チャレンジできる力につながるんですよ。
子どもに「大好き」と言い続けることは、ママにも子どもにもよい影響があり、まさに一石二鳥なんですよ。
育児は「慣れ」!慣れればもっと楽になる
育児は実は「慣れ」です。慣れていけばいくほど手際が分かるようになり、どんどん楽になっていきます。
実は、子どもが苦手なママに「子どもが苦手な理由」を聞いてみると、「子どもにどう接していいか分からないから」という方が少なくないんです。
私も実際、子どもが生まれてくるまで子供との接し方が全然わかりませんでした。
子どもが生まれるとママの生活も一変。
産後、体の調子も完全に戻らない状態からバタバタと子育てが始まります。
すべて初めての経験ですから、何をやっていいか分からないのは当たり前です。
実は、子育てがよくわからないという気持ちが「子どもが苦手」という気持ちに拍車をかけてしまうことがあるんです。
赤ちゃんが突然泣く、ぐずるのはとても困りますよね。
でも、これも育児を続けているうちになんとなく「そろそろぐずりそうだな」とか「そろそろお腹が空いたかな」とか予測がつくようになってきます。
また、子どもはいつまでも赤ちゃんじゃありません。
成長し、言葉が出てくるとコミュニケーションがずっと楽になります。
とにかく育児は最初のうちは大変かもしれませんが、ペースをつかんで慣れてくれば、体も気持ちも楽になってきますよ。
「育成ゲーム感覚」でいいじゃない!子どもの成長を喜ぼう
- 子どもが苦手なので、子どもとの関係がうまく築けない
- なんとなく他人行儀な感じになってしまう
悩んでいることは、今の状況を頑張って改善しようとしている証拠ですから、けっして恥ずかしいことじゃありません。
そこで提案したいのが、子育てを「育成ゲーム」のように楽しんでしまうことです。
子どもは日々変化していきます。前にはできなかったことが、いつの間にかできるようになっていたりもします。
それって、ママの働きかけがあったからこそかもしれないんです。
子どもができることが増えた、笑った、怒った、泣いた、そのままを「成長した」と喜んじゃいませんか?
ゲームで言うところの「レベルアップ」です!
子どもの成長をゲームに例えるなんてちょっと不謹慎かもしれませんが、いつもと見方を変えてただ単純に喜んでみるのもいいかもしれませんよ。
「いい母親像」は考えなくていい。あなたらしくいこう
テレビや雑誌、ネットを見ると「仕事もして、家事は完璧、子どもの教育もばっちり、いつも綺麗なスーパーママ」なんてキラキラ輝いている女性の特集が出ていたりもします。
そういった理想の母親像と自分を比べて、「自分はなんてダメなんだろう」と苦しんでいませんか。
みんな「いい母親」「素敵なママ」「いつまでも綺麗な妻」でいたいのは当然のことです。
でも、それって人それぞれ方法も違うし、みんながみんな同じでなくてもいいはずです。
「キラキラ輝いている素敵ママ」はあくまで理想。無理してまでそうあるべきではありません。
あなたはあなたらしく毎日頑張っているんですから、ほかの誰かと比較する必要はないはずですよ。
むしろ「子どもが苦手なのに、頑張って子どもの世話をしている私ってエライ!」って胸張って自分で自分を褒めてあげてくださいね。
周りに頼ったって大丈夫! あなたは一人じゃない
「ママだから子どものためにやらなきゃ」
「母性があればなんでも我慢できる」
そうやってママだけに育児の責任を求めるのは、先ほどお話しした「三歳児神話」や「家事は女性の仕事」という考え方の大きな弊害なのかもしれません。
子どもに対して愛情を注げるのは何もママだけじゃないです。
パパだって、おじいちゃんおばあちゃんだって、保育園の先生だって、子どもを愛情持って支えてくれる存在です。
子育てが大変だと感じたときは、まずは「子育てが大変だ」という気持ちをパパや周囲に話して、ときどき丸投げしちゃってもいいと思うのです。
私は韓国在住なので、ママ友も韓国の方が多いのですが、共働きのママの中には子どもを平日おばあちゃんのうちに預けてしまって、土日だけ迎えに行って一緒に過ごすという人もいました。
幼稚園児のときはこういう生活を続けて、今は小学生になって自宅にいるようになりましたが親子関係には問題はなさそうです。
ちょっとこの例は国も違うし極端かもしれません。
でも、要は子育てが大変だったらパパや周囲から協力が得ながら利用して、一時保育やファミリーサポートなども積極的に検討してみてはどうかということです。
ママが全て背負わなくても、子どもが愛情をめいっぱい受けて育っていれば大丈夫。
もし子育てが大変で行き詰まっていたら、まずは一番近い存在であるパパに相談してみませんか?
実は意外と盲点なのですが、育児の悩み相談に使えるのが「自治体の育児相談」です。
もし、悩みがあるけど誰にも相談できず困っている場合は、お近くの市町村役場や保健センターの育児相談に相談してみてください。
私の場合、離乳食のことで保健センターの保健師さん・栄養士さんに相談したことがあります。
実は、子どもが離乳食を食べてくれなくて相談しに行ったのですが、メニューの選び方から下ごしらえの方法まで細かく教えてもらえました。
そのほか保健センターの離乳食教室にも参加して、実際に離乳食を作って試食もしましたよ。
保健センターって1歳児検診などの検診しかしてないイメージで、はじめは敷居が高いなあと思ったのですが、とっても親切に対応してもらえたのでよかったですよ。
まとめ
今回は「子どもが苦手」という、ちょっと人には話しづらいトピックを取り上げてみました。
人に話しづらいからこそ、今こうしているときでも悩んでいるママがいるんじゃないかと思います。
とにかく子どもが小さいうちは手が掛かります。気を使うことばかりでママは疲れ切り本当に大変です。
しかし、気がついたらあっという間に子どもは成長しています。
今はちょっと大変ですが、成長した子どもはいつかママの一番の理解者になってくれるかもしれませんよ。
もちろん子育てに正解はありませんし、「ママはこうあるべき」という決まった型もありません。
あなたはあなたらしく、無理をしない子育てをしてくださいね。