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ママテク(@mamateku)ライターのざくろです。
はじめての出産は、すべてが「はじめて」づくしですよね。
ママは赤ちゃんがお腹にいる数カ月の間にゆっくりと「ママ」になる準備をしていきます。
初期のつわりから、どんどん大きくなっていくお腹を抱えての生活。
出産直前になると好きな体勢で眠ることもできません。
これまで、自分の意思で好きなように生活していた毎日が、徐々に赤ちゃんのことを一番に考えた生活へと変わっていきます。
それは、出産後に続いていく「子ども中心の生活」の準備運動となります。
一方「パパ」はというと、目の前の妻のお腹が徐々に大きくなっていき、赤ちゃんグッズが増えていく家をみて、「もうすぐ赤ちゃんが産まれるんだな」という気持ちは高まってくるのかもしれません。
でも、物理的に自分のお腹が大きくなるわけではありませんし、妻と離れて仕事をしている間はこれまで通りの変わらない自分です。
眠っているときもこれまでと一緒。
本人に罪はありませんが、赤ちゃんを目の前にするまで、もしかしたら赤ちゃんを目の前にしても「パパ」になっていくスピードは「ママ」のそれと比べてかなり遅いのだと思います。
我が家の夫がまさにそうでした。
出産から産褥期まで、「うちの夫はパパになれるのだろうか…」と度々悩むことがありました。
そんな私が、はじめての出産体験を通して、夫をパパにするためにしたことをご紹介します。
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同じように、出産前に夫に不安を感じている方の参考になればうれしいです。
パッと読むための目次
子なし時代の夫 私の妊娠発覚まで
私たち夫婦の結婚は晩婚。
しかも年の差婚でした。夫42歳、私32歳のときに結婚しました。
夫の仕事は出張が多く家をあけることがほとんどで、結婚当初は私も仕事が忙しかったので、すれ違いの多い毎日でした。
ですから、毎日遅くまで仕事、そうでないときは一緒に外食や旅行と好き放題な日々でした。
私もそうですが、夫はさらに長かった独身生活。自由気まま、気の赴くままの生活が染みついています。
食事はほぼ外食。夜中にふらっとコンビニにいってタバコとビールを買って戻ってくるなんてことも当たり前でした。
休みの日は寝たいときに好きな場所で寝る。食べたいものを食べる。
まあ、簡単に言えば「おとなこども」、そんな夫でした。
そんな私たちも「そろそろ子どもを…」となったわけですが、夫はどうしても子どもがほしいというわけではないようでした。
子どもが嫌いなわけではないが、絶対にほしいかと聞かれると「別に」という感じで、自由気ままな生活のままでも十分楽しいというのが本音だったようです。
しかし私は年齢を重ねるたびに‘出産リミット’近付いてきます。
‘いつか’はもうすぐそこまで来ていました。
重い腰の夫を説得し、約1年の妊活ののち長女を妊娠しました。夫44歳、私34歳のときでした。
妊娠を夫に伝えた時、赤ちゃんができたことに素直に喜んでくれていたように思いますが、相変わらずの生活ぶりで「子どもができた」という実感はあまりなかったように思います。
妊娠期:日々の変化を伝えるようにした
妊娠中、激変していく生活にとまどう私をよそに

産院でもらった超音波画像をみせても、「なにこれミイラ?」とつれない反応の夫でした。

つわり中は明らかに体調が悪そうなので、夫も「大丈夫?」となりましたが、つわりが落ち着き、お腹が大きくなってきてからの不便さやマイナートラブルはなかなか伝わりませんでした。
そこで私は毎日
- トイレが近くて困る
- 腰が痛い
- 赤ちゃんがグルグル動いている
仕事中や会えない時でもメールやラインで伝えるようにしました。そうすると「何だかわからないけれど、大変なんですね」ということは伝わります。
ただ、あまり言い過ぎるとそれにも慣れてきてしまって「はいはい。」と流されるようになるので、その日あったことを話したりする中で、

そうすることで、私の日々の変化を少しでも共有してもらい「赤ちゃんが産まれる」ことを意識してもらうようにしました。
妊娠期:里帰り出産はしないと決めた!
長女を妊娠しているとき、私たち夫婦は実家から遠く離れた場所に住んでいました。
具体的には、新幹線で2時間半、さらに在来線で1時間という距離でした。
私の両親は待ちに待った孫!ということで(兄夫婦には子どもがいましたが、一人娘の私の妊娠を待ち望んでいたようです)、私の妊娠を伝えたときからテンションマックス!
出産はもちろん里帰り出産をするものだと思っていた様子。
でも、私は里帰り出産ではなく住んでいる場所で出産し、産後も実家に帰らないと決めていました。
理由はやはり夫です。
里帰りとなると出産前後で少なくとも2カ月は家を空けます。
その間、夫はもちろん仕事。会えるのは数週間に一度?
出張の多い夫ですから、もしかしたら2カ月の間一度も会えないということもあり得ます。
そうなると、初めて娘に会う時には生後1カ月をすぎたとき。
妻の臨月姿を見ず、産まれたてのわが子も見ず、久しぶりの独身生活を謳歌したのち、ある日突然に赤ちゃんと対面するのです。
それは絶対にまずい!
夫が子ども好きという自信があれば、それもありなのかもしれませんが、私にはその自信がありませんでした。
実家の母に里帰りしないと伝えると、猛反対!
ついには兄や兄嫁までを巻き込み私に里帰りするよう説得するようになりました。
この時、両親に夫に対する不安を正直に伝えていれば少しは納得してくれたのかもしれません。
でも、何だか夫を悪く言うような気がして(子どもが好きではないかもと勝手に思っているのは私なので)、「帰らない!」の一点張りだったので、両親にとってみれば余計に理解できなかったのかもしれません。
慣れない妊娠生活、ホルモンバランスの変化でただでさえイライラしてしまう状態だった私はついに爆発。
実家に電話をし、

産後のお世話も自分で何とかするから結構!
結局、母が祖母にこの件を愚痴った際に祖母が「好きなようにさせてあげなさい」と母に言ってくれたことなどもあって、母が私の家に泊まりにきてもらい、産後のお世話を約1カ月してもらうことになるのですが、この時の私は本気で、宅配弁当や産褥シッターを調べたり、区役所に相談にいったりしていました。
この時の私に一番ありがたい言葉をかけてくださったのが、通っていた産院の助産師さんです。
里帰りをするしないで揉めていて、里帰りしないつもりだと相談すると、

母や兄からは、産後に大変なことになると毎日毎日電話で聞かされ、正直不安な部分がなかったわけではないので、助産師さんのこの言葉で、ここで産む!という決心ができました。
里帰りするかしないかについては、それぞれの状況で異なるとは思います。
私が大切にしたのは、夫と出産前後を一緒に過ごせるかということです。
妻の実家に気兼ねして、会いたいときに妻や赤ちゃんに会えない…とはなりたくはなかったのです。
ただでさえ、うちの夫は出張ばかりで毎日顔を合わせることはないのですから。
出産:出産の立ち会いはしなかった
出産の立ち会いは、「血がこわいから」という夫と、あまり苦しむ姿を見られるのも嫌だという私の思いもあって、夫も私も特に希望しませんでした。
しかし、私は出産までの陣痛中(分娩に入るまで)は色々とサポートしてくれるものと思っていたのですが、そこはわが夫!やはりわが道をゆく行動でした。
出産の日は年末だったのですが、陣痛でウンウンとうなる妻をおいて


それに、付き添いが誰もいないことを知った助産師さんたちが、かなり手厚い介抱をしてくださったので、夫と二人より断然心強かったです(笑)
また、出産後に夫が病院にきたとき、お酒を飲んでいなかったので何とか許してあげることにしました(ベロベロに酔ってやってきたら、かなり怒ったとおもいます)
あとで電話をみると、夫から「産まれた?どう?」など数十件のラインが入っていました。
忘年会は会社行事で参加しなければならなかったけど、かなり心配してくれていたようです。
こちらはそんなものを見る余裕もなかったので、すべて無視していました(笑)
でも、夫は夫なりに心配してくれていたのだと思います。
夫が出産の立ち会いをしなかったことは、よかったのか悪かったのかわかりません。
なぜなら、夫はこの後の次女の出産には立ち会いました
本人は立ち会わないつもりだったのですが、助産師さんの人数が少なく、夫も立ち会って手助けせざるを得ない状況になってしまったのです。
夫は今でも次女の出産のときの話を懐かしそうにします。よほど衝撃的で未体験の経験だったようです。
そういう意味では、出産に立ち会ったほうが「一緒に産んだ」という気持ちが強くなるのかもしれません。
「出産に立ち会いたくない」と言っている夫に立ち会いをしてほしい場合は、あらかじめ助産師さんに

うちの夫も前もって立ち会うと決めていたら、当日逃げ出していたかもしれません(笑)
入院中:夫への助産師さんの言葉
年末に出産をしたので、夫は次の日からお休みでした。
実家から離れていたこと、長くすんでいる土地ではないので近くにそれほど友人がいない、年末年始だったことなどからお見舞いにくる人もいなかったので、毎日朝早くから面会時間いっぱいまで夫は病院にいました。
夫がいる間、赤ちゃんの抱っこやオムツ替えは夫の仕事です。
私も初めての赤ちゃん、たくさん抱っこしたいけれど、それは夫が帰ってからの時間に存分に味わい、夫がいる間はお世話をすべて譲りました。
この入院中、またしても助産師さんの言葉でとても助けられたことがあります。
いつものように朝一番で病院にきた夫、部屋には私と助産師さんがいました。
着くなり夫は赤ちゃんの元へ。赤ちゃんをじーーーっと見ています。
助産師さんが

その時はたいして聞いてないなと思っていましたが、今でも時々思い出したように実践してくれています。
こんなこともありました。
私が授乳で四苦八苦していると、夫が冗談で

今思えば、汗をかきながら必死の形相でおっぱいを咥えさせようとしている私に、冗談でも言って和ませようとしたのかもしれません。
でも、その時の私は必死です。
頭にきた私が文句を言おうとした時、助産師さんが

私も親しい人が出産したときに、ご主人にお会いすることがあれば、世話焼きおばさんのように、この時に助産師さんが夫に言ってくれた言葉を伝えるようにしています。
夫婦ではない第三者から言われることが一番威力ありますから!
入院中、夫は毎日ゆっくり娘の顔を眺め、ゆっくりと長女の名前を考えました。
そして、私が助産師さんから色々なことを教わるのと同じように、夫も「パパとしての心構え」を随分教えていただいたように思います。
産褥期:母が応援にやってきた!
退院した次の日から母が手伝いにきてくれました。
当時、ファミリー向けの間取りではない手狭なマンションに住んでいたので、母には近くのホテルに泊まってもらおうかとも考えましたが、約1カ月もホテル暮らしをするのはお金がかかりすぎます。
この頃には、母とも一応の和解をしていたので私が仕事部屋として使っていたかなり狭い部屋に寝泊まりしてもらうことにしました。
はじめての赤ちゃんとの生活。
確かに母に言われた通り、助けてもらえるものなら助けてもらったほうが良いと思います。
食事の準備、ちょっとした買い物、お洗濯。母がきてくれたことでとても助かりました。
ただ、里帰りしないと決めたことに後悔はありませんでした。
私の中での優先順位は、夫が産まれたての娘と出来るだけたくさんの時間を過ごすということが一番だったからです。
臨月も新生児の時間も本当にわずかです。そのわずかな時間を夫と共有したいと私は思いました。
母が泊まってくれている期間の半分以上、夫は出張で不在でした。それでも帰ってくれば必ず顔を合わせられます。
電話だけでは伝わらない子育ての空気感、赤ちゃんの匂いなどを感じてもらえたと思います。
一度夫に、『母に泊まってもらっていて気を遣うか?』と聞いたことがあります。
その時、

その答えを聞いて、やはり、里帰りしなくてよかったと改めて思いました。
もし私が里帰りしていたら、うちの夫はおそらく、ほとんど私の実家にはこなかったと思います。
その後~現在の夫
出産前、夫はパパになれるんだろうかと度々不安に思うことがありました。
そんな夫は、私の妊娠・出産・産褥期をともに過ごし、喧嘩や仲直りを繰り返し、不安、喜びなどを一緒に経験することで、少しずつ「パパ」になっていったように思います。
この時に産まれた長女も、5歳になりました。夫は独身時代には想像もつかないほど子煩悩なパパになりました。
イクメンかと聞かれると、答えはNO!ですが、子どものことは大好きです。
長女も夫が大好きです。
夫は、折に触れて「○○ちゃんが産まれたときは、ずっとパパが抱っこしてあげてたんだよ。」とか、入院していた産院の助産師さんの話を懐かしそうにします。
そして、夫が新生児の長女を抱いた写真や一緒に寝ている動画がたくさんあります。
長女はその写真や動画を見るのが大好きです。
自分に記憶がなくても、赤ちゃん時代の自分をやさしい目で見つめるパパの写真や動画をみて、なんとも満足そうなのです。
私にとっても、この大切な時期を夫も一緒に過ごせたことが、今でも度々起こる夫婦喧嘩の消火剤になっています。