Meow-Meow
最新記事 by Meow-Meow (全て見る)
- 妊娠が分かったらやるべきこと。受診の目安や手続きの流れ、周りへ報告するときに気をつけることなどまとめました - 2019年4月26日
- 【妊娠超初期~臨月まで】つわり、便秘、眠気…妊娠中の「つらい」を乗りきる方法まとめ - 2019年3月11日
- サイズアウトした子ども服・ベビー服はどうする?「捨てない」わが家の活用法6つ - 2019年2月27日
ママテク(@mamateku)ライターのMeow-Meowです。
筆者は、妊娠28週目のときに『血糖値』が高いといわれ、糖負荷検査を受けることになりました。
しかし元々筆者は甘いものが苦手で、ジュースも飲まないし、チョコよりはお煎餅のほうが好きというタイプでした…
それなのに、妊婦健診で「血糖値が高い」と言われてしまったのです。
妊娠糖尿病は、妊婦の10人に1人がなると言われています。
それまで甘いものをあまり食べてこなかった人でも、妊娠中はちょっとしたことで血糖値が上がりやすくなってしまうようです。
そして、血糖値で引っかかってしまうと、辛い『糖負荷検査』が待っています…
あまり知られてはいませんが、『糖負荷検査』は1日がかりの大変な検査です。
そこで、筆者が実際に受けた『糖負荷検査』を細かくレポートしたいと思います。
また、甘いものを食べなかったはずの筆者がなぜ検査で引っかかってしまったのか、自己分析をした結果至ったその原因についても書いてみます。
パッと読むための目次
どうして『血糖値異常』で引っかかったのか
妊娠8か月目に入ったばかりの妊婦健診でのできごとでした。
採血をし、エコーで赤ちゃんを見てもらっていると、看護師さんがやってきて、先生に紙を見せながら何か耳打ちしました。
【スポンサードサーチ】
すると、先生が
頭の中が真っ白になりました。
先生の話もほとんど耳に入らず、ひたすら「血糖値」「糖尿病」「再検査」という単語が頭を駆け巡っていました。
その日は胎児スクリーニングだったため、満を持して赤ちゃんの性別を聞こうと思っていたのに、すっかり忘れていたほどです。
その後、先生からの説明で分かったのは、
- 現時点では血糖値の数値が少し高いというだけで、具体的な病気ではないこと
- 二週間後の次の健診で、採血などの再検査をするとのこと
- まだ、食事にはとくに気を付けなくても良いということ
筆者は元々甘いものが苦手で、ジュースよりブラックコーヒー(妊娠中はカフェインレスコーヒー)、チョコやアイスも自分ではあまり買わないし、デザートは誰かと一緒のときに合わせて食べるくらいだったのです。
むしろ、夫のほうが甘いもの好きで、外食に行くと夫はケーキ、筆者はコーヒーを頼みます。
すると、店員さんは必ず私の方にデザートを置くのです。付き合っていた頃は、外食のたびにこれで、クスッと笑っていたものです。
それなのに…血糖値が高いと言われて、かなり落ち込みました。
食べ過ぎている自覚があれば、「ああ、そのせいか。今度から気を付けよう」と思うことができるのですが、思い当たる節がまったくなかったために、改善の余地があるのかどうか、これから先のことが全然見えなかったからです。
抜き打ちの採血にはちゃんとした理由があった
妊婦健診では通常、初期・中期・後期の3回に分けて採血があります。
分娩に向けてママの血液型を確認したり、感染症がないか調べたり、妊娠糖尿病や貧血など、ママの異常がないかを調べるのです。
またこの3回以外にも、何らかの理由で予定外の採血をする場合があるそうです。
筆者は、この予期せぬ採血によって「血糖値が高い」と言われたようでした。
健康診断で採血をするとき、「朝から何も食べないで来てくださいね」と言われた覚えがあると思いますが、筆者も「次の健診は採血をします」と言われているときはご飯を控えていっていました。
しかし、妊娠28週目の健診では事前告知なしの突然の採血!
その日は朝ごはんをお腹いっぱい食べてきたばかりだったため、「採血するなら、事前に言ってよ!」と文句を言いたくなりました。
食後は血糖値が上がるものです。
つまり、採血を知らされず、食後に健診に来てしまったら血糖値で引っかかるのは当然のこと。
でも、実はこの突然の抜き打ち採血には、上で書いたとおり「何らかの理由」があったのです。
実は採血の前に、採尿をしていました。
そこでまず、「尿糖値の数値が高い」と異常が判明していたようなのです。
妊婦健診では、毎回のように採尿をすると思います。
病院に行くと、まず、血圧・体重を測り、トイレで採尿をします。
血圧や体重はなんとなく健康管理のためと理解できますが、採尿はなんのためにしているのか、筆者は毎回疑問でした。
尿は、腎臓を通して身体のなかの要らない物を排出する役割を果たしています。
つまり、身体のなかで異常が起きていると、尿にあらわれることもあるのです。
- 尿たんぱく
- 尿糖
この二つは、毎回の妊婦健診で調べられています。何も言われないときは、正常だということになります。
筆者は、まずこの採尿で『尿糖値』が高く出てしまい、血糖値を確認するために採血が行われたようなのです。
なるほど、病院側も予定していた採血ではなかったので、こちらに知らされないのは当たり前だったのですね。
そして、「血糖値も高い」という結果になったのでした。
尿たんぱく、尿糖値が高いとどうなる?
尿たんぱくは、妊娠高血圧症候群の発見の目安として調べられています。
一方、尿糖の値を調べることは、妊娠糖尿病の発見に役立っています。
尿は血液をろ過したものなので、血液中のブドウ糖濃度が高くなる、いわゆる血糖値が高いという状況になると、血液中の不要な糖を尿から排出します。
したがって、尿糖値が高いと、血糖値が高い=糖尿病の可能性があると分かるのですね。
- 妊娠高血圧症候群
- 妊娠糖尿病
この2つは、妊娠中にかかりやすいとされている症状で、今まで何の問題もなかったはずの人が妊娠を機になる場合があるのです。
妊娠糖尿病は、全体の12%の妊婦さんがかかると言われています。
妊娠糖尿病の怖いリスク
妊娠糖尿病は、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性もあります。
NHKテレビドラマが放映されて話題となった『透明なゆりかご』の原作漫画のなかにも、妊娠糖尿病を題材にした話があり、巨大児/新生児低血糖といったワードが出てきます。
- 赤ちゃんが大きくなりすぎる巨大児
- 産まれた赤ちゃんの血糖値が以上に低く、治療が必要な新生児低血糖
妊娠糖尿病は、こんなリスクを引き起こすこともあるそうです。
普通の糖尿病であれば、食事療法や運動療法、インスリン注射などの治療法が知られています。
ですが、妊娠中にかかる妊娠糖尿病では、運動や薬物治療は積極的に行えません。
したがって、以下のような治療法があるそうです。
- 自宅での食事制限(カロリー、栄養バランス)
- 赤ちゃんに影響が出そうだと判断されると、入院しながら治療
- 非常に血糖値が高い場合は、インスリン注射をすることも
妊娠中は、つわりで食事が偏ったり、食欲が増したりするため、食事制限はかなり辛いものがあるので、できれば避けたいところです。
筆者も、以前からあまり甘いものや炭水化物を食べない生活だったため、これ以上の食事制限をされると、根菜やみりんまでも禁止になるのだろうか…とびくびくしていました。
ただ、妊娠が終われば、血糖値も正常に戻る人がほとんどだそうなので、妊娠中の間だけ我慢をすればいいと割り切ればがんばれるかもしれません!
どうして妊娠中は血糖値が高くなる?
妊娠すると、胎盤でプロゲステロンやプロラクチンというインスリン拮抗ホルモンが作られます。
これらのホルモンは、妊娠の維持や乳房の発達といった働きをするのですが、名前のとおりインスリンの働きをおさえる作用もあります。
インスリンは血糖値を下げる働きをするので、その働きがおさえられてしまうと、血糖値が上がってしまうのですね。
でもこれは自然なことで、赤ちゃんのために血液量が増えた分、赤ちゃんにブドウ糖をしっかり届けるため血糖の濃度を上げるという役割を果たすために欠かせないものだそうです。
だから通常は、血糖値は正常な範囲内のはずなのです。
しかし、体質によって血糖値のコントロールがうまくいかず、血糖値が上がってしまうことがあるのだそうです。
通常、空腹時の血糖値は100までなら正常値、100~110だと正常高値(少し高め)、それ以上になると明らかに高いと診断されるようです。
筆者の場合は、108という値で再検査となりました。
『糖負荷検査』とは?検査の様子を実録レポート
尿糖値で引っかかってしまった筆者は、2週間後、『糖負荷検査』を受けることになりました。
この検査では、食後の血糖値というのを調べます。
空腹時の血糖値については前述しましたが、食後の血糖値については、食後2時間で140を超えていなければ正常となります。
が、この数値が140以上と高いと妊娠糖尿病と診断されるようです。
この『糖負荷検査』は、いろんな意味で過酷でした。筆者はもう二度とやりたくないと思っています。
どう過酷だったのか、大まかに言うとこんな感じです。
- 両腕が内出血になるほど、何度も採血
- 罰ゲームのような、炭酸一気飲み
- 固いベンチでの、何時間もの待ち時間
- 何も食べられない空腹感と吐き気との戦い
妊婦にそんなことを強いるの!?と思ってしまいそうな内容ですよね。
でも、人によっては、それほど苦にならないかもしれません。
では、当時を振り返り、検査の様子を細かくレポートしたいと思います。
前日:前日の夜から断食
糖負荷検査は空腹で行うということで、前の日の夜9時~飲食禁止です。
この日の朝も、夫の朝ごはんを作りながら、
9:45:病院入り・採血
お腹すいたなあと思いながら、2週間ぶりに病院へ。
前回、この検査はかなり時間がかかると言われていたので、当日は文庫本とひざ掛けを持参し、覚悟して臨みました。
朝いちばんなので、まだ妊婦健診の受け付けも始まっておらず、ロビーには誰もいません。
病院は違いますが、同じような雰囲気から、数年前の手術のことを思いだしてしまい、ちょっと怖くもあり、センチメンタルな気分にもなってしまいました。
まず、糖負荷前の1回目の血糖値は88。
100以下なので、ここは正常です(数値はあとで検査結果を見て分かったことですが)
注射は好きではないので、「最近よく刺されるなあ」とげんなりしてしまいましたが、これはまだまだ序の口だったのです…。
経口ブドウ糖液:炭酸一気飲み
採血が終わると、初めて入る別の部屋に呼ばれました。
机の上に、ビンに入った透明な液体が置いてありました。
2~300mlくらいでしょうか。コーラの瓶のようで、まだ栓が開けられていませんでした。
看護師さんが、ビンのラベルを指さして読み上げ、私も一緒に確認しました。「ブドウ糖液」と書かれていました。
「炭酸は飲めますか?」と聞かれたので、「飲めます」と答えました。
本当は炭酸はあまり好きではなかったのですが、飲めないわけではありません。
5分というと、とても短いような気がして、おまけに目の前で時間を測られているために焦ってしまいました。
ブドウ糖液は、飲みやすいように炭酸入りになっているそうです。
たしかに、ただの甘い砂糖水じゃ飲みにくいですよね。
なので、三ツ矢サイダーに似ていて、全然まずくはありませんでした。
しかし、普段あまり炭酸を飲まない筆者には、5分で全部飲み干すのはかなりきつかったです。
1時間の待ち時間
ロビーは、普通の病院の待合室のように、ベンチがたくさん並んでいるだけの空間です。
長丁場の検査になる、と聞いていた筆者は、てっきり検査入院のようなものを想像していたので、ロビーに放り出されて戸惑ってしまいました。
ベッドでも個室でも、入院着でもない。順番待ちをしている妊婦さんと変わらない状態でした。
妊娠8ヶ月は、かなりお腹も大きくなっていて、恥骨痛も出ていました。
採血:2回目。これで終わりかと思いきや…
やっと1時間が過ぎ、2回目の採血になりました。1回目とは別の腕に針を刺されます。
このときの血糖値は156。1回目と比べると、かなり高くなっていますね。
このままでは基準からはみ出してしまい、高血糖と診断されてしまいますが、ここから血糖値は徐々に下がっていくはずです。
次の採血で140を下回っていなければ、『妊娠糖尿病』と診断されてしまうかもしれない…
下がれ!血糖値!と祈りました。
続けて、先生の診察がありました。その日は妊婦健診の日でもあったのです。
両腕のばんそうこうと検査結果を気にしながら、通常の健診メニューをこなしました。
そしてまた、「1時間後に採血をします」と言われて、ロビーで待つことになりました。
これで終わりかと思ったのに、お昼をまたぐことになりそうでした。
採血:3回目で青あざになり…
一気飲みした炭酸のせいで、お腹が気持ち悪い感じがずっと続いていました。
たぶん、空腹なせいもあったのかなと思います。
水分を摂ってもいいと言われたので、看護師さんが持ってきてくれた紙コップの水を飲み干し、持参したお茶もがぶがぶ飲みました。
少しでも身体の中の糖分が薄まりますように…との無駄な抵抗でした(笑)
おまけに、長く固いイスに座っていたので、股関節も痛み始めました。
「糖尿病だったらどうしよう…」という不安もありましたが、「早く検査終わってくれ!」という思いも同じくらい強くありました。
そして最後の採血は、1回目と同じ腕に刺すことになりました。
しかし、二の腕に駆血帯を巻かれ、血管が浮き出るのを待っていると、なんだか腕に青あざのようなものが浮き出てきました。
どうやら、血管が圧迫されて、1回目の刺し痕が開いて内出血してしまっているようでした。
痛いわけではないのですが、みるみるうちに内出血が広がっていくのは気持ちのいいものではありませんでした。
結局、2度の失敗をし、少しずれた手首よりのところから採血ができました。
矢継ぎ早に針を刺し直すもので、止血もままならず、失敗した箇所も内出血をする始末…
もともと子どもの頃から、点滴の後などは青あざになりやすかったのですが、腕には3本の注射の痕と紫色のあざが残りました。なんだか薬物中毒者のようです…
検査終了:結果と費用
しばらく待ったのち、診察室に呼ばれ、検査結果の紙を渡されました。
「何も異常はありませんでした」と先生に言われ、本当にほっと胸をなでおろしました。
糖負荷2時間後の血糖値は118。
基準の140を大きく下回り、正常範囲内におさまっていました。
ほっとしたら、なんだか猛烈にお腹が空いてきて、
ちなみに、費用は約5,000円でした。
保険が適用されているのだと思いますが、半日以上かかる検査にしては安かったなという印象でした。
でも、もちろんやらないで済むならそれに越したことはありません。
では、尿検査、そして血液検査で引っかからなくて済むにはどうしたらいいのか、筆者が考えたことを書きだしてみました。
どうして『尿糖値』『血糖値』で引っかかる人が多いの?
実は、妊婦健診で「血糖値が高い」と言われるのは、決してめずらしくはないそうです。
筆者が検査で引っかかり、2週間後の再検査の予約をしようとしたときも、
再検査後、健診の際に注意して見ていると、おそらく再検査の妊婦さんだろうなあと思われる方が、ロビーのベンチで長時間待っているのに気付いたこともあります。
しかし、その中で妊娠糖尿病だと診断される人は、ごくわずかだと聞きます。
ほとんどの人は再検査で「異常なし」と判断されるのですね。
では、なぜ異常がないのに、検査に引っかかってしまうのでしょうか。
当日の朝に食べたものが影響!?
筆者なりに分析してみた結果、自分が検査に引っかかったのは、その日の朝食に原因があるのではないか、ということに思い当たりました。
最初の方で書いたとおり、妊娠28週目の妊婦健診の朝は、朝食を食べ過ぎていました。
そして、いつもより健診の時間帯が早かったのです。
朝起きて、パンと市販のコーンクリームスープをしっかり食べたすぐあとに、病院に向かったのでした。
それまではというと、お昼前のちょうどお腹が空いている時間帯に健診を受けることが多かったのです。
しかも、朝食はだいたいいつも少な目で、和食のときのほうが多いです。
つまり、このときは、
- 朝食がめずらしく洋食(パンと甘めのスープ)
- 朝食をいっぱい食べてしまった
- 食べた直後に健診
なので、普段甘いものを食べていない筆者が、このときばかりは引っかかってしまったのです。
もう、運が悪かったとしか言いようがないのかな…と感じます(笑)
それ以後、妊婦健診のある日の朝食は、食べ過ぎないように気を付けました。
血糖値で引っかからないようにするためには?
何も異常はないのに、再検査になってしまうと、お金も労力も無駄遣いしてしまいます。
3回も採血で痛い思いをしなくてはならないですし、長時間待つという苦行を強いられないといけません。
そうならないためには、妊婦健診の前に「血糖値が上がるような食事はしない」ということが対策になります。
かといって、朝食抜きで行ってしまうと、それはそれで異常値が出てしまうかもしれませんので、そこまでする必要はないと思います。
筆者がそれ以降、気を付けていたこととしては、
- 朝食を和食にし、ご飯は少な目にする
- パンなら、ライ麦パンなど糖質オフのものを選ぶ
- 市販のコーンスープなどは甘いので気を付ける
- ジュースを飲みすぎない
気を付けてはいましたが、別にストレスになるほどではなく、むしろ健康的な朝食なので気分は良かったです。
上で書いたように、まずは採尿で『尿糖値』の異常を調べるため、採血がない日だからといって油断はできません。
できれば、健診の日は毎回食事に気を付けることをおすすめします。
まとめ
もし実際にママの身体に何か異常があって、治療を必要としているのなら、検査で見つかることは幸運だといえます。
しかし、その日にたまたま甘いものを食べてしまったというだけのことで、不必要な再検査を受けるはめになってしまうことは、できれば避けたいものです。
「異常なし」とお墨付きをもらえれば安心はできますから、やる意味がないとは言いませんが、再検査には余計な費用もかかるし、痛い思いをしたり、一時的に余計な心配をしてしまうことになります。
ちょっとした心がけで、この血糖値の再検査は回避することができると思います。ぜひ頭の片隅に置いておいてくださいね。